放課後カルテ
第7話 お前が学校に来ようが来まいがどうでもいい
11月23日(土)放送分
2021年3月にアイドルグループ「乃木坂46」を卒業して以来、次々と連続ドラマに出演するなど女優として活躍中の堀未央奈さん。今期は放送中の連続ドラマ「理想ノカレシ」(TBSほか、火曜深夜0時58分※一部地域を除く)に第3話から登場予定で、大政絢さん演じる主人公・小野寺優芽子の強力な恋のライバルとなる、人気アイドルグループのセンター・三木葵を演じる。堀さんに、「乃木坂46」卒業後初のアイドル役に挑戦した感想や、女優業への思いなどを聞いた。
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「理想ノカレシ」は、「TBS連ドラ・シナリオ大賞」第4回で大賞を受賞した渡邉真子さんが原案、第5回で入選した木村涼子さんが脚本を担当するオリジナル作品。恋を夢見る女性に送る“王子様育成”ラブストーリーで、アラサー女性のリアルな恋愛観を描く。
堀さんが演じる葵は、優芽子が“理想の彼氏”に育てる謎の青年(佐藤大樹さん)の幼なじみとして、優芽子の前に立ちはだかる女性。人気グループ「Be With You」のセンターを務める美少女という役どころだ。グループを卒業後、初のアイドル役に挑戦することについて、堀さんは「葵は、日常生活で周りの視線を気にしなくちゃいけない、という芸能活動以外のお仕事をしている人にはない悩みを持っている。自分の経験から、そうした部分への理解はある方だと思うので、それを生かして演じられたら」と意気込みを語る。
アイドルではあるが、当然プライベートでは一人の生身の女の子だ。そんな当たり前の事実も、役を通して表現したい部分ではあるという。「今はタレントさんのことを、人として、というより、ひとつのエンタメ、キャラクターとして見る方が多いなあと思っていて……。でも、それは演じる側としては少し寂しいことでもあって。もちろん評価してもらえたり、楽しんでもらえたりすることはうれしいですけど、でもやっぱり一人の人間であるということは知っていてほしい部分。そういうところもしっかりとメッセージ性を持って演じたいなと思います」と力を込める。
アイドルであり、はっきりモノを言う葵は自身と重なる部分が多く、役へのアプローチもしやすかったという堀さん。「葵のきっぱり、はっきり言う性格も、もともとの自分の性格と似ている部分があり、すごく演じやすいのかなとは思っています」と感触を明かす。
ビジュアル面にもこだわった。普段の衣装も堀さんがスタイリストと共に選び、「しっかりとキラキラ感が出るように」意識したという。“アイドルモード”のときのK-POP風のビジュアルについては「『あ、乃木坂系のアイドルじゃないんだ』とすごく新鮮に感じました」と印象を明かした。
そんな堀さんから見たドラマの注目ポイントは「やっぱりリアルな恋愛関係」。また、「タイトルが『理想ノカレシ』なので理想の詰まったキラキラ系の話かなと思う人も多いかもしれないけど、現代に沿ったすごく共感しやすい話で、本当にリアルに描かれていると思うので、そこの人間関係みたいな部分は、大人の女性にも、社会に出て奮闘している方にも見てほしいですね」と熱く見どころを語る。
今期は「理想ノカレシ」のほか、滝藤賢一さんと広瀬アリスさんがダブル主演する連続ドラマ「探偵が早すぎる~春のトリック返し祭り~」(読売テレビ・日本テレビ系、木曜午後11時59分)にも綾藤奈々役で第7話から出演中。萩原利久さん演じる宗介の婚約者として現れる女性だ。堀さんは「もともと(出演して)いるキャラクターとは違った雰囲気でないといけない」と考え、あえてドラマの世界に染まりすぎないようにしていたといい、「撮影には途中から参加、作品にも途中からの登場なので、新鮮な気持ちで挑みました」と当時の心境を明かす。
奈々への思いを聞くと、「奈々はずっと幼なじみの宗介と昔から一緒にいて、不器用ながらにすごくいちずな女の子」と堀さん。すでにある関係に途中から介入する女の子、という立ち位置で、「一華ちゃんの恋敵になるというか……突然『フィアンセです』と現れるので、見ている方には、やっぱり『邪魔者が来た』って思われちゃうと思うんですけど……」と苦笑するが、「私は『私のIDはカンナム美人』という3回ぐらい見ている韓国ドラマがあるんですが、その中のスアちゃんという嫌な女の子が、主人公の女の子よりも好きで。一生懸命頑張ろうとしているスアちゃんも主人公だと思うので、自分もそういう役になったらいいな、と。誰かの心に刺さる役になったらいいなと思って演じています」と声を弾ませる。
ドラマへの出演が途切れない堀さんだが、女優業の難しさは変わらず感じているという。「演じることってすごく難しいなあ、と。正解がないし、時間がない中でもクオリティーを求められるので、やっぱりめちゃくちゃ難しいことだなと思います。でも、やりきったときや放送されたときの達成感もすごくあります」と堀さん。また、「乃木坂46」時代とは変化した意識もある。「今まではグループで仕事することが多かったので、先輩に頼っちゃうとか、自分ですべての責任を持たなくていい場面も多かったんですけど、卒業してからは全部自分の責任なので、責任を持って行動して発言しなきゃいけない。そうした意識は変わったのかなと思います」と覚悟を語る。
堀さんには、以前からそんなふうにしばしば強い覚悟を口にする印象がある。そう伝えると「よくよく振り返ってみたら、お芝居のお仕事以外でもそのスタンスかなと。何かをやりきるとか、挑戦してみるとか、いい意味で『型にはまらない』ことはすごく大事だし……そうですね、そこは変わっていないかもしれないですね」とうなずく。
「型にはまらない」の真意は、あきらめずに追求することでもあるという。「たとえば『これでいいよ』と言われても、『もっとこういうふうにしたほうがいい』と思ったら挑戦してみるとか……そういうあきらめない、追求する心は、どの仕事に対しても持ちたいし、そのためにはやっぱり自分が楽しいと思うことをやらなきゃ、と思っています」と仕事に対する思いを明かす。
「知り合いやファンの方が『見たよ』と言ってくれることがやっぱり一番うれしいこと。だからこそ、いろんなことに挑戦し続けたいって思いますし、お芝居だけじゃなく、どんどん自分で道を切り開いていかなきゃなって思っています」とさらなる挑戦を見据えていた。
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