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11月3日(日)放送分
現在動画配信サービス「Paravi」で配信中のオリジナルドラマ「悪魔はそこに居る」に出演している俳優の上杉柊平さん。ドラマは女優の吉谷彩子さんと石井杏奈さんのダブル主演で、一つ屋根の下に暮らすいとこの女性2人の愛憎劇を描いており、上杉さんは吉谷さん演じる今西詩に寄り添う伊崎紘を演じている。昨年30歳になった上杉さんに、伊崎役で大事にしていたことや30代で成し遂げたいことなどを聞いた。
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ドラマは、小説投稿サイト「エブリスタ」で人気を博し、電子コミック配信サービス「めちゃコミック」でコミカライズもされた、清水セイカさん原作、でじおとでじこレッドさん作画の同名マンガが原作。アルバイトをしながらフリーライターを目指す詩(吉谷さん)と甘え上手な九条美園(石井さん)はいとこ同士で、マンションで同居する親友のような関係だったが、ある日、詩は美園の“裏の顔”を知ってしまう。巧妙なうそで周囲の心を操り、詩の家族、友人、恋人までも奪っていた美園に絶望した詩は、復讐(ふくしゅう)を誓って反撃に転じるが……というストーリー。銀行の営業マンで詩と交際する新谷貴人役で和田雅成さんも出演している。
本作への出演について「作品の中で大事な意味を持つ役をいただけたので、率直にうれしかったです」と喜ぶ上杉さん。伊崎役で大事にしていたことは、詩に対する気持ちをしっかりと現場に持っていくことだったという。
「基本的に、伊崎は詩のことが好きじゃないと成り立たないので、現場にちゃんとその気持ちを持っていく、ということが最優先でした。むしろ、それしかなかったですね。伊崎は、詩に好意があるからこそ出るせりふ、起こす行動だけだったので。目線ひとつとってもそうで、どういう目線にするかを決めていくわけではなく、それは詩への気持ちがあれば出てくる部分。それでも足りなかったり、方向が逆だったりした時は、監督に言ってもらってすり合わせて……という感じでした」
伊崎は明るい性格で、いつも周囲に人がいる好青年。だが、上杉さんはそんな伊崎を弱い人間だと感じていたという。「周囲に対しては、人を導くことができるような人間。ただ、自分に対しては自信もないし、弱い人間だなと思って見ていました。周りから見ればナイスガイなんだと思いますが、伊崎は伊崎で悩みを持っているんだろうな、と感じます」と語る。
伊崎は美園の闇にいち早く気づくが、心優しい詩の気持ちに寄り添い、なかなか美園の正体を伝えることができない。そんな伊崎は、上杉さん自身には理解できないところもあったが、そこが魅力的な部分だとも感じていた。
「全然分かんないんですよね(笑い)。僕だったら、自分で早々に美園とケリをつけているから。『お前のここ、やばいよ』って言っている(笑い)。それが詩のためにはならないというのは、考えたら分かるんですけど」と上杉さん。さらに「伊崎は周りにすごく影響を与えられる人。僕は自分のことばっかりで、周りの影響は考えていないし。誰かのために全力を出せる伊崎は真逆だな、と思う部分かもしれないです。そういう部分はすてきな魅力だなと思いますし、自分にはないからこそ、そういう人を見た時は『すごいな』と思います」と役への思いを明かす。
詩を演じる吉谷さんとは本作が初共演だった。そんな吉谷さんについて「思っていたより明るくて、コミュニケーション能力の高い方だなと思いました。話しやすい方だなって。僕は結構、壁を作ることが多いんですけど、話しやすい空気を作ってくださって」と印象を明かす上杉さん。撮影中は、たわいのない会話もしていたが共演シーンの話も多かったといい、それが作品にもいい影響を与えていたという。
「おいしい餅の焼き方とかワールドカップの話とかたわいのない話もしつつ、シーンの話も結構していました。たとえば、ボディータッチするシーンでは『ここで頭を触られるのって、女性的にはどうなんですか』と僕が吉谷さんにうかがったり、その逆もあったり。せりふ量が多く、スケジュール的にも難しいところでは、待ち時間によくせりふを合わせるのを手伝ってもらいましたね。話数が上がるにつれて、詩と伊崎の関係値が上がっていくと同時に、そういう会話が撮影外で増えたことは良かったかなと思います」
一方、伊崎と詩の関係をかき回す美園役の石井さんとは、シーンについての話は「敵として認識していたから……ということもあるんですけど、あまり手の内は出さない、明かさないっていう絶妙な壁がある状態で会話していた感じですかね(笑い)」としつつ、「でも、すごく気さくな方で。ピリッとした雰囲気をすぐ作れることもすごくすてき。だけど、そこからすぐに温和なモードにも戻れるし。僕、5、6年前の石井さんが出演していた映画を当時、映画館で見て『すごい人だな』と思っていたので、うれしかったですね」と共演の喜びも明かす。
昨年5月に30歳になり、30代に突入した。節目の年だが、ことさらに意気込むことはなく、これまでと同じスタイルを貫く。
「ベースのマインドは18歳ぐらいから、本当に変わっていないですね。“やりたいこと”と“やらなきゃいけないこと”の逆算で頑張る、というスタイルは、ずっとそのままです」
そう語る上杉さんが30代で成し遂げたいことは? そう尋ねると、「物質主義的な『成し遂げたい』はあるんですけど……たとえば『こういう家が欲しい』とか。でもそれって、たぶん後からついてくるものだから。いいお仕事といい役にめぐり合える10年間でありたいなと思いますし、自分が出たいと思う作品にひとつでも多く携われたらいいな、と思います」と前を見据える。
そんな上杉さんに最後に本作の見どころを聞くと、「たぶん、詩にせよ美園にせよ、どっちにも共感できるポイントが少しずつある。両極端じゃなく、どちらも隣り合わせで、みんなにもちょっとずつある部分だと思うので、自分の中のそういう部分と向き合うきっかけにもなるかな、と思います。でも、そういう嫌な部分がプチッと潰れていくシーンが多いので、それを見て、単純にスッキリしてもらえればいいのかな。で、見終って『伊崎、いいやつだったな』と思ってもらえたら、もうそれでいいなと思っています(笑い)」と楽しげに語ってくれた。
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2024年11月05日 20:00時点
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