木枯し紋次郎VS必殺仕掛人:同じ曜日、同じ時間帯で放送された二つの傑作時代劇 対照的なアウトローになぜ人々は喝采した?

「木枯し紋次郎」の人気にストップをかけるべく同じ曜日、同じ時間帯に放送が始まった「必殺仕掛人」 Kodansha/アフロ
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「木枯し紋次郎」の人気にストップをかけるべく同じ曜日、同じ時間帯に放送が始まった「必殺仕掛人」 Kodansha/アフロ

 同じ曜日、同じ時間帯で放送された時代劇「木枯し紋次郎」と「必殺仕掛人」が、3月22日午後10時から放送されるNHKのドキュメンタリー番組「アナザーストーリーズ 運命の分岐点」で特集される。

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 この日の番組の副題は「木枯し紋次郎VS必殺仕掛人 ~時代が求めたアウトローたち~
」。時は1972年。同じ土曜日の同じ時間帯で、「木枯し紋次郎」と「必殺仕掛人」という二つの革新的時代劇が激突した。それぞれの主人公は、「あっしには関わりのねぇこって」のせりふで知られるクールな渡世人と、金と引き換えに悪を葬る仕掛人。どちらもすさまじい人気で、視聴率は最高30%を超えるなど、互いに一歩もひかぬ勝負を演じた。

 折しもこの年は、「あさま山荘事件」と「連合赤軍リンチ事件」で学生運動が終えんを迎え、その一方で、田中角栄が総理大臣のイスに座った昭和のターニングポイント。政治の季節が終わった後に、時代の曲がり角に現れた対照的なアウトローだった。

 この2作は世相をどう読み解き、なぜ人々は喝采したのか……。

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