竜星涼:“川口春奈の法則”? 大河で代役ながら“ハマり役”に 「光る君へ」異端の藤原隆家に熱視線

NHK大河ドラマ「光る君へ」で藤原隆家を演じる竜星涼さん (C)NHK
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NHK大河ドラマ「光る君へ」で藤原隆家を演じる竜星涼さん (C)NHK

 吉高由里子さん主演のNHK大河ドラマ光る君へ」(総合、日曜午後8時ほか)。5月12日放送の第19回「放たれた矢」では、中関白家が排斥されるきっかけとなる「長徳の変」の始まりが描かれたが、ここで躍動(?)したのが、竜星涼さん演じる藤原隆家だった。“前の天皇”に矢を放つ愚行と、そこに至るまでの言動のアホさ加減。こんなことで歴史が動くのかという部分も含めて、ドラマならでは“おかしみ”がギュッと詰まっていた気もするが、隆家役の竜星さんの存在なくして成立しなかったシーンにも思える。視聴者も「竜星涼さん、いい演技なさるな~」「無鉄砲なトンチキ演じさせたら竜星涼最強」などと熱い視線を送っているが……。

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 ◇強引に伊周を連れ出した隆家の愚行

 改めて第19回を振り返ると、道長(柄本佑さん)が右大臣に任命され公卿の頂点に。これを境に、先を越された伊周(三浦翔平さん)との軋れきが高まっていく。

 陣定のあと、伊周は道長にからむも軽くあしらわれ、ぶざまな姿を露呈。弟の隆家ともども、この日から参内しなくなるが、ここで道長は、源俊賢(本田大輔さん)を兄弟の元に差し向けるなど、変なうわさが立つ前に手を打ち、伊周との諍いを表ざたにすることはなかった。

 一方でまひろ(吉高さん)は、ききょう(ファーストサマーウイカさん)のはからいで内裏の登華殿を訪ねることに。定子(高畑充希さん)と緊張の初対面を果たすと、一条天皇(塩野瑛久さん)の前で自分の夢を語り……と展開した。

 終盤、伊周は妾(しょう)である光子(竹内夢さん)の屋敷を訪ねるも、その前には見事なしつらえの牛車が。これを光子の“別の男のもの”と勘違いした伊周は「まさかあいつに裏切られるとは」とショックを受ける。

 そこで隆家は、相手の男が誰か確かめようと強引に伊周を連れ出し、光子の屋敷へ。伊周と隆家の前で門が開き、男が出てくると、隆家は伊周の静止も聞かず、矢を放ってしまう。

 屋敷の前では矢に驚いた男が尻もちをつき、ちょっとした騒動に。隆家は「脅しただけだ。当ててはおらぬ」と笑みを浮かべ、伊周は相手の男が誰かを知ろうとするが、光子の兄・斉信(金田哲さん)が「院! いかがされました、院! お気を確かに、院!」と慌てて近づく様子に、隆家が矢を向けた相手が花山院(本郷奏多さん)だと認識。兄弟の顔色が変わり、ナレーションでは「長徳の変の始まりである」と語られたところで同回は終了した。

 ◇4年前は「麒麟がくる」で川口春奈が帰蝶役で…

 竜星さんは「光る君へ」が初の大河ドラマ。演じる隆家は、道隆(井浦新さん)の次男で、父の死後、一家没落の憂き目を見るが、冷静かつ闊達(かったつ)な性格で乗りこえていく。後に大宰府に赴任し、大陸から攻めてきた刀伊(とい)と対峙(たいじ)することに……となるが、まだ先のこと。

 第16回「華の影」(4月21日放送)から登場し、時の権力が兼家(段田安則さん)から長男の道隆へと受け継がれる中で、自然と注目を集めるようになった中関白家において、その異端さがいいコントラストとなり、期待通りではあるけれど、決して予定調和ではない隆家として、ドラマにスパイスを加えている。

 少々空気を読めない感じの発言から漂うトラブルメーカーの匂いが、2022年度前期の連続テレビ小説(朝ドラ)「ちむどんどん」で竜星さんが演じたヒロインの兄を彷彿とさせるが、隆家がハマり役となっているのは間違いないだろう。

 そもそも同役は当初、永山絢斗さんが演じることが決まっていたが、大麻取締法違反(所持)容疑で逮捕されたため、本人が出演を辞退。その後、竜星さんが代役を務めることが発表されたという経緯もあり、制作陣にとっては“災い転じて何とやら”と言ったところだろうか。

 大河ドラマで代役を務め、そこで得た役がハマって人気を博したといえば、近年では2020年の「麒麟がくる」における川口春奈さんの帰蝶(当初は沢尻エリカさんに決まってた)がすぐに思い浮かぶ。

 竜星さんと比べて、川口さんはさらに急を要する形で帰蝶役を引き受けた結果、これが当たりに当たり大ブレークした印象だ。奇(く)しくも、竜星さんと川口さんは「ちむどんどん」で兄・妹を演じた間柄。竜星さんも4年前の“川口春奈の法則”で、ここからさらに俳優としての評価を高めていくのか。まずは「長徳の変」の続きが描かれる、第20回「望みの先に」(5月19日放送)に注目だ。

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