ばけばけ:第3回の注目度推移 悪い予感しかしない! 最高値75.2%はトキの気付きに悪寒が走った「午前8時13分」

連続テレビ小説「ばけばけ」のロゴ (C)NHK
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連続テレビ小説「ばけばけ」のロゴ (C)NHK

 高石あかりさん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ばけばけ」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第3回(10月1日放送)で、テレビの前の視聴者を最も引き付けた場面はどこだったのだろうか? テレビの前の視聴者が画面にクギヅケになっていた程度を示す「注目度」(REVISIO社調べ、関東地区、速報値)の1分ごとの推移を調べたところ、最高値は午前8時13分の75.2%だった。

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 「ばけばけ」は113作目の朝ドラ。ヒロインの松野トキと、その夫となるレフカダ・ヘブンのモデルは、松江の没落士族の娘、小泉セツと、「怪談」などの著作で知られるラフカディオ・ハーン(小泉八雲)だ。ドラマの中では大胆に再構成し、登場人物名や団体名などは一部改称してフィクションとして描くという。

 ◇最初から最後まで、視聴者は画面にクギヅケ状態

 第3回は、武士のプライドから働かずにいた司之介(岡部たかしさん)が、城勤めの頃の知り合い・金成初右衛門(田中穂先さん)に紹介され、ウサギを売る商いを始める。世間では毛並みや色の変わった舶来のウサギが大流行しており、ウサギを増やして高値で売る商売がもてはやされていた。

 テレビ画面の前にいる人のうち、画面を実際に注視している人の割合を調べた「注目度」は、オープニング後の中盤の午前8時6分台からラストの午前8時14分台まで、70%超を維持。まだ3回目だが、「ばけばけ」最高の75.2%を午前8時13分に記録した。グラフは序盤がやや低迷して見えるが、最初の“山”の午前8時1分は69.1%で、第2回の最高値68.6%より高い。この日は最初から最後まで視聴者は画面にクギヅケ状態だった。

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 中盤の“山”は、午前8時7分(72.8%)、午前8時8分(72.7%)と比較的高い注目度が続いた後、74.3%を記録した午前8時9分がピークになった。午前8時7分台は、ウサギを売る商売を始めると知り怒った松野勘右エ門(小日向文世さん)が息子の司之介(岡部たかしさん)を木刀を持って、追いかけまわす場面。続く午前8時8分台は、その勘右エ門が土下座する司之介に木刀を振り下ろそうかとした時、トキ(福地美晴さん)が隣で一緒に土下座し、「父上は私があれこれ申したせいで……。でも私はうれしうございます。ですから、どうぞお願いでございます」と勘右エ門に許しを請う。勘右エ門は、トキの気持ちに免じて、許すことにする。

 緊張感のあるそんな場面が続いた後、午前8時9分台は、ウサギの商売が順調な松野家が映る。司之介は「まさに“ウサギ”のぼり。1カ月で200円もうけたけん」と言った後、「あっ、お任せあれー」と歌舞伎役者のように跳ねる。まさに浮かれきった状態。視聴者は、この先の展開がどう考えても不安としか思えなかったのだろう。この午前8時9分台が中盤のピークとなった。

 ◇最高値は午前8時13分の75.2% す巻き姿のあの人は?

 その後、注目度は一度やや下がるが、再び浮上。午前8時13分にこの日の最高値75.2%を記録し、前後の12分と14分も74%台となった。松野家に忍び寄り始めた暗雲の影が次第に姿を現す場面だ。

 松江城下で開かれていた縁日で楽しい時を過ごすトキと司之介。2人はたまたま、借金のかたに売られていく娘たちの姿を目にする。逃げようとした娘も捕らえられ、ほかの娘たちと連れていかれる。その時、トキは「あれ、あの方?」とふと気付く。一瞬しか映らなかったが、す巻き状態で縛られ、一緒に連れていかれていたのは、ウサギの商売を紹介した金成初右衛門だった。この場面が午前8時13分中盤で、視聴者は急に恐怖に襲われ、一瞬でぞっとした気分になっただろう。注目度が最高値になったのも納得の場面だった。

 続いて場面は変わり、トキと母のフミ(池脇千鶴さん)はおしゃべりをしながら、家で司之介の帰りを待つ。そのまま司之介は姿を消し、家には帰らなくなった。水辺でたたずむ司之介の姿が映り、第3回は終わった。

 活用したデータは、関東の2000世帯、関西の600世帯で番組やCMの視聴状況を調査しているREVISIO社が公表している独自指標の「注目度」。人体認識センサーを搭載した専用機器でテレビ画面に視線を向けているかを常に計測し、テレビの前にいる人のうち、番組を注視していた人の割合を算出している。(文・佐々本浩材/MANTAN)

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