ディズニー&ピクサーの最新アニメーション映画「私がビーバーになる時」(原題:Hoppers、ダニエル・チョン監督、公開中)の日本版で、“のんびり屋すぎて食べられがちな癒やし系ビーバー”のローフの声を担当している人気グループ「Kis-My-Ft2(キスマイフットツー)」の宮田俊哉さんが、、米カリフォルニアにあるピクサー・アニメーション・スタジオを訪問した様子が公開された。
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現地では、今作で製作に携わったクリエイターたちへの直撃インタビューや、ローフのキャラクターデザインを担当したキャラクター・アート・ディレクターからローフのイラストの描き方をレクチャーしてもらうなど、貴重な体験をした様子だった。
「私がビーバーになる時」は、主人公の動物好きの大学生メイベルが思い出の森が高速道路計画で消えてしまうことを知り、大切な場所を守るべく、極秘テクノロジーでビーバーの見た目となり、動物たちと森を守る作戦を仕掛ける物語。日本版では宮田さんのほか、主人公メイベル役を俳優の芳根京子さん、ビーバーの王様キング・ジョージを小手伸也さん、ビーバーの森を脅かす人間のジェリー市長の声を渡部篤郎さんが担当している。
公開2週目となった3月20~22日の3日間の興行収入は3億8172万円で観客動員数28万3943人を記録。動員は前週対比で107%を記録した。3月13日に公開され、10日間で興行収入9億6235万円、動員71万人を突破している。
サンフランシスコに到着した宮田さんはピクサー・アニメーション・スタジオへ。広大な敷地に、クリエイターたちが作業をするオフィスや最新機器がそろったスタジオ、社員たちがリフレッシュするためのプールやバスケットボールコート、サッカー場、レストランなどさまざまな設備がそろった環境に、思わず「プールもサッカー場もあるんですか!? ここまでなんでもそろっていると、スタジオというより一つの街みたい!」と大興奮。
スタジオ内を探検しながら今作に関わったクリエイターたちに突撃インタビューした。まず話を聞いたのは、ビジュアルエフェクトを担当したマックス・ギルバートさん。宮田さんが「マックスさんは『わたビバ』でどんな作業を担当したんですか?」と尋ねると、ギルバートさんは「この作品には水や木々、火、そして可愛い動物たちが動き回る場面など、たくさんの自然が登場しますよね。私はその自然いっぱいのシーンをよりリアルで美しく見せるために、さまざまなビジュアルエフェクトを作りました」と説明。
水の動きを表現するビジュアルエフェクトを実際に作る様子を見せながら、「水の動きはとても複雑なので、表現するためにたくさんのレイヤーを重ねます。少しずつ波やしぶきを加えていくことで、リアルに見えるようになるんです」とこだわりを語った。その細かな作業を目の当たりにした宮田さんは「一滴一滴にまでこだわりが感じられますね!こんなに細かい仕事なんだ!」と驚きを隠せない様子で、「こんなにリアルに見えるのに、実写の映像とは違うアニメーションならではの臨場感もすごくある。そのリアルとアニメーションのバランスがすごい」と語ると、ギルバートさんは「その通りです。エフェクトチームのゴールは、映像をとにかくリアルに見せること。でも同時に、アニメーションの世界にフィットするように調整しなければいけません。そのバランスを取るのは難しいけど、とても面白い仕事なんです」と語った。
続いてアートディレクターのハッサンさんを訪ねた。ハッサンさんは自身の仕事について「私の役目は、この映画にとって正しい色とトーンを見つけることです。映像を作る前の段階で脚本を読み、映画全体の色の設計図となる“カラースクリプト”を作ります。全体の色味や雰囲気を最初に決め、それをもとにアニメーターが映像を作っていくんです」と説明。宮田さんが「脚本を読んだ時点で一番悩んだシーンはありますか?」と尋ねると、ハッサンさんはキング・ジョージの登場シーンを挙げ、「観客が初めてジョージに出会う大事な場面なので、とてもこだわりました。夕日に照らされたオレンジのトーンや、少しブルーがかったトーンなどいろいろ試したんです。最終的には、逆光の中でシルエットとして登場させることで観客に『怖い王様なのかな?』と思わせておいて、クローズアップするとコミカルでフレンドリーな表情が見えるようにしました」と制作秘話を明かした。
さらに、「実は、動物大評議会で王たちが登場するシーンでは、『美少女戦士セーラームーン』の変身シーンでキャラクターそれぞれに違う色の光が差す映像を参考にして、登場するときの王たちにそれぞれ違う色の光が差すようにしたんです」と語り、思わぬ日本作品からの影響も明らかになった。
続いて宮田さんは、キャラクター・アート・ディレクターのアナ・スコットさんのもとへ。ローフのキャラクターデザインを担当したスコットさんが、特別にローフの描き方を直々にレクチャー。ペンと紙が用意されると、宮田さんは「僕は絵が苦手だから、うまく描けるかなあ」と不安そうな表情を見せていた。しかし、スコットさんから「大丈夫、絶対うまく描けるから安心して」と励まされ、宮田さんは苦手な絵に挑戦。スコットさんのお手本を見ながら、鉛筆で大まかな下書きをしてマーカーペンでディテールを描き込んでいくと、少しずつローフの姿が完成していく。出来上がったイラストを見たスコットさんは「とても上手! 完璧だよ! 私よりあなたの方が上手かもしれない」と大絶賛し、宮田さんは「みんなから僕は絵が下手だと思われているので、早くみんなに見せたいです!日本に帰ったら『僕はピクサーでイラストの描き方を習ってきたんだ!』ってみんなに言ってまわります。絵が苦手な僕でもちゃんと習えば描けるんだって分かって楽しかったです!」と満面の笑みを見せた。
ピクサー・アニメーション・スタジオを訪問し、作品の魅力、ピクサー作品の魅力に触れていった宮田さん。「一つ一つの作業が本当にプロフェッショナルで……。改めて、誰が欠けてもこの映画って完成しなかったんだなと思いました。映画を見ているとエンドロールで何百人という名前が出てくるじゃないですか。その一人一人が本当に高い技術と愛を持って、この作品を作ってくださったんだなというのを改めて実感しました」としみじみ語った。
併せて、高速道路の建設を巡って動物大評議会の怒りを買い、動物たちから命を狙われているジェリー市長を助けるために、メイベルとローフ、トカゲのトムがジェリー市長の車に乗り込み、スマートフォンの音声読み上げ機能を使って意思疎通を試みるシーンの本編映像が解禁された。
同シーンでは、メイベルらが見事な連携プレーでジェリー市長のスマートフォンを奪うと、突然現れた動物たちにおびえるジェリー市長に向かってメイベルが「私達はあなたの友達(赤いハート)」「あなたの身が危険。私達の言う通りにして」と呼びかけるが……。
公開以降、SNS上で話題になっているのが、“人間目線”か“動物目線”かによって、動物たちの表情が変わる演出。動物とコミュニケーションが取れない人間から見る動物たちの顔はつぶらな目で感情が読み取れない表情なのに対し、動物目線になると途端に白目が大きく表情豊かになり、動物たちがより“人間らしく”見えるようになる。
この演出にはスタジオジブリの名作「平成狸合戦ぽんぽこ」(1994年)が大きな影響を与えているそうで、チョン監督は「動物たちに2種類の見た目があるというアイデアのインスピレーションの一つは、スタジオジブリの『平成狸合戦ぽんぽこ』です。その作品では、状況に応じて動物たちの目が点のようだったりマンガのような目だったりする描写があり、その工夫からとても大きな影響を受けています。ジェリー市長とスマートフォンでコミュニケーションをとろうとするシーンでは、誰の視点かによって、動物たちの顔を点のような目とマンガのような目の間を絶えず行き来させるように工夫しました。これはとても大変だったのですが、その切り替えを上手く調整するのは本当に楽しいチャレンジでした」と明かした。
動物たちの表情の差にも注目し、“動物たちの世界“に入ったことが一目でわかるような工夫とこだわりを大スクリーンで楽しみたい。
「私がビーバーになる時」本編映像
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