風、薫る:注目度の瞬間最高は74.6% ゆきが出した突然の“答え”に視聴者もびっくり? 第47回を振り返る

連続テレビ小説「風、薫る」のメインビジュアル (C)NHK
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連続テレビ小説「風、薫る」のメインビジュアル (C)NHK

 俳優の見上愛さんと上坂樹里さんがダブル主演を務めるNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「風、薫る」(総合、月~土曜午前8時など)の第47回(6月2日放送)で、視聴者を最も引き付けた場面はどこだったのだろうか? テレビの前の視聴者のうち画面にクギヅケになっていた人の割合を示す「注目度」(REVISIO社調べ、関東地区、速報値)の1分ごとの推移を調べたところ、ピークは午前8時10分の74.6%だった。

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 「風、薫る」は、大関和(おおぜき・ちか)と鈴木雅(すずき・まさ)という2人のトレインドナース(明治時代に正規に訓練された看護師)をモチーフに、同じ看護婦養成所を卒業した2人が、患者や医師たちとの向き合い方に悩み、ぶつかり合いながらも成長し、やがては“最強のバディー”になっていく姿を描く。見上さんが一ノ瀬りん、上坂さんが大家直美を演じる。

 活用したデータは、関東の2000世帯、関西の600世帯で番組やCMの視聴状況を調査しているREVISIO社が公表している独自指標の「注目度」(関東地区、速報値)。人体認識センサーを搭載した専用機器でテレビ画面に視線を向けているかを常に計測し、テレビの前にいる人のうち、番組を注視していた人の割合を算出している。

 ◇前半と後半で大きな“山”

 第47回は、小野田(宮地雅子さん)の死をきっかけに、深い悲しみから実習を休む日々が続いている、ゆき(中井友望さん)。気持ちの整理がつかないゆきを前に、バーンズ(エマ・ハワードさん)は、りん(見上さん)や直美(上坂さん)、多江(生田絵梨花さん)、喜代(菊池亜希子さん)らを集めて授業を行う。

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 この日の放送は、中盤の折り返しに当たる午前8時7分台などにオープニングが入り、前半と後半でドラマの様相がガラッと変わる構成だった。注目度もその流れに呼応するように、前半と後半に大きな“山”をつくり、終盤におまけの小さな“山”のグラフを描いた。

 ◇バーンズ先生の“授業”の進行とともに、注目度も上昇

 前半は、看護婦見習い生たちを寮の部屋に集め、バーンズ先生が、実習を休むゆきを相手に“授業”をする場面。バーンズ先生は、ゆきと一緒に看護をしたトメ(原嶋凛さん)もつらかったはずだが、悲しみを表に出さずに看護をしていると指摘する。注目度は放送開始から順調に上昇し続け、午前8時5分には70.5%と70%台に突入。午前8時6分には73.7%と最初のピークとなった。

 バーンズ先生に名指しで指摘されたトメは看護婦を目指した理由を兄を老咳(ろうがい)で亡くしたからだと打ち明け、「おらも兄ちゃんが死んだ時、ず~っと泣いでだ」と話す。そして「小野田さんが死んでん泣いでるゆきさん、看護婦としてはダメかもしれねえが、おらは好きだ」とゆきに語りかける、胸アツな場面が午前8時5分台だ。

 続く午前8時6分台は、バーンズ先生の番。「これから先、助けられない瞬間はもっと訪れます」と語りかけ、「この実習で生まれた課題に、あなたなりの答えを出してください」と英語で伝えた。この後、ゆきが「はい。ありがとうございました」と答えて、主題歌が流れる。“授業”が次第に盛り上がり、バーンズ先生の言葉で頂点に達する。恐らく制作者たちが狙った通りに視聴者の心をつかめたという結果かもしれない。これでゆきは再び、看護婦を目指して、頑張っていくのだろう。多くの視聴者がそう思ったに違いない。

 ◇ピークは、ゆきが出した突然の“答え”

 オープニング中の午前8時7分は59.1%まで落ち込んだ注目度が、ドラマが再開した午前8時8分にはすぐ70.7%まで反転。そのまま数字を伸ばして、午前8時10分にこの日の最高値74.6%を記録した。

 ゆきは翌日、「お休みした分、しっかりやらないと」と笑顔を見せ、吹っ切れたように実習に復帰。予想していた通り、明るく、しっかりと仕事をこなす。だが、その直後、ゆきは突然、バーンズ先生が求めていた「課題の答え」をいきなり出す。視聴者にとっても、ちょっとまさかの急展開だったのだろう。ここが最高値を記録した午前8時10分台だ。

 「私、看護婦になるのはやめることに決めました」。養成所を退所する意思を校長に伝えたと、ゆきは校長室の前で待っていた看護婦を一緒に目指してきた仲間に話す。

 バーンズや松井(玄理さん)も交えて、改めてゆきの話を聞くことに。直美は「私なんて、そこまで(看護の仕事が)好きでもないのにやっているわよ」と引き留めようとするが、ゆきは「それは直美さんが看護婦に向いているということですわ」と返す。この辺までが午前8時10分台だ。

 「私は人の生き死にに関わる仕事ができる人間じゃない」「何よりも患者さんのため、私は看護婦にならないことが誠実だと。小野田さんが教えてくれましたの」。ゆきがそんなふうに辞める理由を説明する午前8時11分以降は注目度が少しずつ下がっていく。

 ◇「いっぺん、耳、診でもらったほうがいい」で小さな“山”

 午前8時12分に65.6%まで落ち込んだ後、午前8時13分に68.7%と反転して、再び小さな“山”を作った。「私がお宮で聞いた天の声。ナイチンゲール女史の言う通りでしたわ」。いつも以上に、ちょっと得意げに語るゆきに、看護婦見習い生たちが口々に反論して“やりこめる”楽しい場面だ。

 天の声に導かれ、看護婦を目指し始めたというゆきだが、りんは涙を流しながら「それは気のせいじゃないかしら」。直美も「ずっとおかしいと思ってた」と続く。「ナイチンゲール女史はまだご存命だもの」という多江はちょっと楽しそう。喜代は「フフッ、空耳?」。とどめに、泣き笑いのトメが「いっぺん、耳、診でもらったほうがいい」。その後、バーンズ先生が立ち上がると、ゆきを抱きしめる。その決断を尊重しますということなのだろう。この辺までが13分台だ。

 午前8時14分台は、ゆきが「私、こちらで学んだことを何一つ後悔していません!」と胸を張ると、同期の面々はゆきに抱きつき、7人で号泣して、終わる。注目度は67.2%とやや下降して終了した。(文・佐々本浩材/MANTANWEB)

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連続テレビ小説「風、薫る」の人物相関図(C)NHK
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