芥川賞:「きことわ」で受賞の朝吹真理子さん「うれしい気持ちと畏怖との気持ちがない交ぜに」

芥川賞を受賞した朝吹真理子さん
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芥川賞を受賞した朝吹真理子さん

 第144回芥川龍之介賞(以下芥川賞)・直木三十五賞(以下直木賞)の発表が17日、東京都内で開かれた。初候補作「きことわ」で芥川賞を受賞した朝吹真理子さんのおもな一問一答は以下の通り。(毎日新聞デジタル)

ウナギノボリ

 −−芥川賞を受賞した感想を。

 芥川賞選考委員のみなさんに(作品を)手にしていただいてうれしい気持ちと畏怖(いふ)との気持ちがない交ぜになっています。

 −−家族への報告は?

 両親へは電話で報告しました。「よかったね」とそれだけでした。短い形での報告でした。

 −−受賞の連絡は?

 新聞の書評を書いて待っておりました。電話でお知らせをいただいて、人間が本当に驚いたりすると、無表情になるのだなと思いました。

 −−今後の抱負は?

 私自身、小説を書くときに、伝えたいメッセージがあって書くという書き方をしません。どういう書き手になるかという確固たるイメージを持っているわけではありません。大きくどのような書き手になりたいと思ったことはありません。

 −−自分の文学の源流はどこにあるか?

 自分を水に例えますと、川にいるようで源が分からないし、終わりが分からない。どこから流れてどこに行くのか。川のある一点に今はいて、それがどこからきたものでどこへ行くのかはっきり言語で認識しているわけではありません。

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