妻夫木聡:「60~70年代は今よりパワーあった」 映画「マイ・バック・ページ」ヒット祈願

会見に登場した妻夫木聡さんと松山ケンイチさん(C)2011映画「マイ・バック・ページ」製作委員会
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会見に登場した妻夫木聡さんと松山ケンイチさん(C)2011映画「マイ・バック・ページ」製作委員会

 俳優の妻夫木聡さん(30)と松山ケンイチさん(26)がダブル主演する映画「マイ・バック・ページ」(山下敦弘監督)の公開に先駆けて24日、大阪市北区の堂島ホテルでヒット祈願を行った。妻夫木さんは「大阪はどこの場所よりも距離感が近いのがうれしい。どんな作品でも温かく迎えてくれて、『この人たち、一緒に作ってくれたか?』と思うほど。いつもありがたく感じます。食も楽しみで、食い倒れたいなと思っています」とあいさつした。

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 映画は、「週刊朝日」や「朝日ジャーナル」の元記者・川本三郎さんがジャーナリスト時代に取材した事件をつづったノンフィクションが原作。60年代後半に、理想に燃えながら新聞社発行の週刊誌編集部で働く記者・沢田(妻夫木さん)が、先輩記者とともに梅山と名乗る男(松山さん)と接触。男は「銃を奪取し、武器をそろえて、我々は4月に行動を起こす」といい、沢田は疑念を感じながらも、不思議な親近感を覚える……という物語。忽那汐里さん、石橋杏奈さん、中村蒼さん、三浦友和さんらも出演。主題歌はボブ・ディランの名曲「My Back Pages」を奥田民生さんと「真心ブラザーズ」がカバーした。

 妻夫木さんは、神戸での撮影中に監督と話し合ったことについて、「内容は濃かったです。そのころの人たちは何を考えていたか? ジャーナリズムとは何だろう?など大枠での話をしていました。あと、お肉がおいしかった」とコメント。山下監督も、「妻夫木くんとは食事に行って話し込み、沢田というキャラクターを作り上げました。すごく重要な期間でした」と明かした。

 山下監督の映画について、妻夫木さんは、「人間の良いところばかりではなく、悪いところも見せて、その『人間ってダメだな』と思うところが逆にかわいく見えてくる。撮るのがすごくうまい方で、この方の演出を受けてみたいと思っていました」と絶賛。60~70年代について、「今の時代を生きる僕としては、個人で物事を見てしまうような、もっと大きなものと戦っていたと思う時代。今よりパワーがあった」とコメント。

 松山さんは「山下監督の作品は2作目ですが、『リンダ リンダ リンダ』の時はお芝居がわからなくて、ついていくのが必死でした。監督には助けていただいたので印象に残っています。すごい力だなって思いました」とし、「60~70年代は、今のマンガとはちがう。大きな物に向かって戦いに挑んで行く、勝ち取っていく。当時の若い人たちは見ている方向がちがう。とても興味があった」とコメントした。映画は、28日に公開される。(毎日新聞デジタル)

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