ぴなメイドな生活:メイドが読み解く「国盗り物語」

 
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 はじめまして♪メイドカフェぴなふぉあでお給仕しているベアです(・ω・)★。

ウナギノボリ

 今日は初めてのまんたんコラムさんへの投稿なのですが、実はわたしこう見えて歴史小説が大好きなんです♪ え?活字読めるの……?と驚かれる方もいらっしゃると思いますが、読めますよ……!(笑い)。そこで、わたしが最もオススメしたい歴史小説ナンバー1をご紹介します!

 わたしが高校生のときに出会った、「国盗り物語」(司馬遼太郎)。このお話の時代は戦国時代真っただ中、浮浪人だった若き斉藤道三が下剋上で美濃一国を治めるに至るまでと、その道三の死後、道三の愛弟子とも呼ぶべき織田信長と明智光秀、2人のエネルギッシュに戦国時代を生き抜いた一生が描かれています。

 しかしながら、もともと歴史が得意ではない私はもちろん、この本に出合ったころは教科書並みの知識しかなく、織田信長ってあの有名な人?それを裏切ったのが明智光秀でしょ?そんな認識(・_・;)

 でも、この作品を読んでそれが一変! 信長は実はすごく人間くさい人だし、光秀をはじめとする信長の周りにいる存在すべてが歴史を作っていたんだ!とこれを読んで思いました。

 そこからは、もうどっぷり!司馬遼太郎が描く世界観にすっかりはまってしましまいました。作品中にある数々の名場面の中で私が大好きなのは、永遠のライバルともいえる道三と信長の父、信秀。そんな信秀の息子(信長)に自分の娘を嫁に(人質として)出すことを決めた道三が家臣に「本当に大丈夫ですか?」と執拗(しつよう)に判断を疑われるシーンがあります。

 そのころ、信長の奇行のため、大うつけ者だといううわさが美濃にまで知れ渡っていたからなのですが、それに対して道三は「大丈夫だ、問題ない」と会ったこともない信長のことを擁護します。

 なぜなら自身の認める好敵手である信秀が、必ず信長は大物になると信じて期待を寄せていたからです。そういうお父さんの信頼が信長を支えていて、のちに道三が成し遂げられなかった天下統一を信長が展望する過程につながるのですが、信秀と道三の力を認め合っている関係と親子のきずなが垣間見えるシーンが本当にぐっときます…!(´□`*) ハァハァ さらに心が引かれるのが、司馬遼太郎が描く女性たちはどの時代でもすごく輝いているんです……!

 国盗り物語でも、道三の妻であるお万阿や深芳野など、道三の娘であり信長の正妻、濃姫、光秀の正妻、お槙等々、女性たちが直接的に歴史を変えてしまうわけではありませんが、妻として女として歴史に名を残す名将たちに影響を与えていて、それがとても生き生きと描かれています♪

 昔の女性は地位も低く、結婚さえ自分では選べない、かわいそう……というイメージを持っていたわたしは、その波乱の時代の中で自分というものをしっかりと持って生きている女性たちの姿にとても感動しました(;_;) そしてまるで恋愛小説を読んでいるかのような、夫婦愛はもちろん、信長・濃姫・光秀の三角関係もまた魅力的で、戦国の歴史をより魅力的に読み進める上での重要なスパイスになります★ 一つの物語として見ると、全然歴史は難しくない★

 今日ご紹介した「国盗り物語」をはじめ、今よりずっと不便な暮らしの人たちの生活にあこがれたり、時代を作ってきた人たちの意思に感動、共感したり、いろんな時代のいろんな人の思いに触れることのできる歴史小説は本当にすてきです。同じように歴史小説が好きな方、お店に来てくださったときはぜひお話しましょ♪ 「歴史は難しいもの」と思っている方もこのコラムで少しだけ興味を持ってくださったらうれしいです♪ ではではまたどこかで(*・∀−)★

◇著者自己紹介

 人喰いクマにご用心!油断してる食べちゃうぞ♪ にんげんが大好きなぴなふぉあのメイド、ベアです(・∀・) アニメ・コスプレ大好き! 愛と勇気をプレゼントできるメイドを目指し修行中☆★☆

 ※このコラムでは、一部特殊な表現が使われていますが、コラムの趣旨に則り、できるだけ原文のままの表現としています。(編集部)

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