池井戸潤:「下町ロケット」直木賞受賞前から映像化オファーは20件

WOWOW連続ドラマW「下町ロケット」の制作発表会見に登場した池井戸潤さん(左端)
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WOWOW連続ドラマW「下町ロケット」の制作発表会見に登場した池井戸潤さん(左端)

 小説「下町ロケット」で第145回直木賞を受賞した作家の池井戸潤さんが4日、東京都港区で開かれたWOWOW連続ドラマW「下町ロケット」制作発表会見に登場。「(直木賞受賞前の)本を出したときから映像化のお話は20件ほどきていたが、『空飛ぶタイヤ』のスタッフが(「下町ロケット」を)制作するということで、自分自身映像化したものを見たくなってWOWOWさんにお願いしました」とWOWOWで映像化に至ったいきさつを明かした。

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 小さな町工場・つくだ製作所を経営する佃航平(三上博史さん)は、かつて宇宙ロケットの開発を担当し、打ち上げ失敗の責任から宇宙科学開発機構を辞めたが、主力製品が特許侵害で訴えられ、会社は存続の危機に陥っていた。大企業の帝国重工では純国産ロケットの打ち上げプロジェクトを発表したものの、総力を挙げて開発したエンジン部品の特許技術が、既につくだ製作所の特許として登録されていた。プロジェクト責任者・財前道生(渡部篤郎さん)は、佃に「特許を20億円で売ってくれ」と持ちかける……というストーリー。

 池井戸さんはWOWOWの連続ドラマW「空飛ぶタイヤ」の原作者でもあり、同ドラマは民放連賞、ATP賞最優秀賞を受賞した。池井戸さんは「現場にも行きました。面白かったです。役者さんの生き生きとした姿やスタッフさんたちのもの作りに対する熱意、執念を感じることができて逆に私の方が励まされました」と語った。

 会見には主役の三上さんと渡部さん、女優の寺島しのぶさんら出演者と鈴木浩介監督も出席した。連続ドラマW「下町ロケット」は8月21日から毎週日曜午後10時に放送。全5話で第1話は無料放送。(毎日新聞デジタル)

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