注目映画紹介:「猿の惑星 創世記」 30年以上前に大ヒットしたオリジナル作の謎を解き明かす

「猿の惑星 創世記」の一場面 (c) 2011 Twentieth Century Fox Film Corporation 配給:20世紀フォックス映画
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「猿の惑星 創世記」の一場面 (c) 2011 Twentieth Century Fox Film Corporation 配給:20世紀フォックス映画

 68年に製作され、そのラストシーンで多くの観客に衝撃を与えた「猿の惑星」。その後、第5作までが作られ、74年にはテレビシリーズも制作された。それから30年以上がたったいま、オリジナルの謎を解き明かすのが「猿の惑星 創世記(ジェネシス)」(ルパート・ワイアット監督)が公開中だ。72年英国生まれのワイアット監督は08年、日本未公開のスリラー映画で長編監督デビューを果たし、今作がハリウッドデビューとなる。

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 神経科学者ウィルは、アルツハイマー病を患う父の治療薬として、新薬開発を急いでいた。その開発中の薬を投与された母猿が研究所で暴れ、射殺された。ウィルは、母猿から生まれた赤ん坊を自宅に連れ帰り、シーザーと名付け、ひそかに育てることにする。母猿の特殊な遺伝子を受け継いだシーザーは、順調に育っていくが……という物語。

 主人公ウィルを演じるのは、「127時間」(10年)のジェームズ・フランコさん。その恋人役は、「スラムドッグ$ミリオネア」(08年)で注目されたフリーダ・ピントさん。新薬投与によって劇的な知能発達を果たす猿シーザーを、「キング・コング」(05年)のコングや「ロード・オブ・ザ・リング」(01~03年)のゴラムにふんしたアンディ・サーキスさんが、「アバター」(09年)を手掛けたWETAデジタル社による最先端技術「パフォーマンスキャプチャー」で演じている。そのリアルさは、それがCG処理によるものと信じ難いほどだ。

 オリジナル「猿の惑星」に敬意を払いつつ、その一方で、ウィルとシーザーの間に生まれる疑似親子的な感情を表現し、シーザーを通じて人間のおごりを戒めるなど、ドラマとしての見応えとメッセージ性も備えている。なお、今作の舞台は米サンフランシスコ。オリジナルを知る人は、おやっ?と思うだろうが、その種明かしもきちんとされているのでご安心を。7日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほか全国で公開中。(りんたいこ/毎日新聞デジタル) 

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