アニメ質問状:「UN−GO」 きっかけはツイッター 11月に劇場版も

「UN−GO」の場面カット (C)「UN-GO」製作委員会
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「UN−GO」の場面カット (C)「UN-GO」製作委員会

 話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、作家・坂口安吾の小説を原案にした「UN−GO」です。水島精二監督に作品の魅力を語ってもらいました。

ウナギノボリ

 −−作品の概要と魅力は?

 昭和の無頼派、坂口安吾の探偵小説を原案に、舞台を近未来にアレンジし近代の目線で再構築、更にアニメらしい要素も取り込んだ古くて新しい探偵推理ドラマです。なかなか他では見られない30分番組だけど濃厚な作品に仕上がっています。魅力は、探偵ものですので、毎度起きる事件、関係する人々、新十郎の名推理、明かされる真実。ミステリーならではの人間模様を楽しんでもらえたらと。

 −−制作決定の経緯と、アニメにするときに心がけたことは?

 僕がTwitterで「ノイタミナいいなー。ノイタミナで何かやりたいなー」とつぶやいたら、フジテレビのプロデューサーの山本(幸治)さんから「やりますか!」とお誘いを受け、やることになりました。それからもろもろあって、會川(昇)氏を巻き込み、ボンズを巻き込み、徐々に今のUN−GOになっていきました。山本プロデューサーから出されたお題が「バディ(相棒)もの」、「社会派」だったので僕一人では太刀打ちできんと會川氏を。久々に2人で組むので、ぜひまたやりたいと思っていたボンズさんに「一緒に作ってください」とお願いした次第です。心がけていることは、当たり前ですが、作品の本質を見間違わないこと、楽しい現場にすることですかね。

 −−作品を作るうえでうれしかったこと、逆に大変だったことは?

 うれしいのは、みんなの力で僕の想像以上の良いフィルムができた時ですね。今回も本当にありがたいことに、その興奮を味わっています。逆に大変なのは、その過程で負荷を現場に課さなければならないことでしょうか……。大変になるのは目に見えているけど、その分良いフィルムになることを確信してお願いするのですが、毎度、申し訳なく思います……。ので、せめて差し入れとかします。これからも(笑い)。

 −−今後の展開、読者へ一言お願いします。

 「UN−GO」は、おそらくアニメではあまり見ないミステリードラマになっていると思います。新十郎の名推理はもちろんのこと、新十郎と因果が立ち向かう事件に、そこに隠された人間模様に、その先にある真実にご期待ください。登場するキャラクターたちが人間臭くて魅力たっぷりですよ。そして11月公開の(劇場版)「UN−GO Episode0 因果論」も合わせてご覧いただくと、更にその世界をどっぷり堪能いただけます。ぜひぜひご覧ください!

 監督 水島精二

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