注目映画紹介:「friends もののけ島のナキ」 童話の3Dアニメ版 ユニークなキャラが魅力

「friends もののけ島のナキ」の一場面 (C)2011「friends もののけ島のナキ」製作委員会
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「friends もののけ島のナキ」の一場面 (C)2011「friends もののけ島のナキ」製作委員会

 「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズや「SPACE BATTLESHIPヤマト」(10年)の山崎貴監督が、盟友・八木竜一さんと共同で監督を務めた3D劇場版アニメ「friends もののけ島のナキ」が17日、全国で公開された。病弱な母のために、もののけが住むとされる島にキノコをとりに入った竹市と2歳の弟コタケ。ところが、キノコを採取中、その島に住むもののけが現れ、逃げ遅れたコタケは島に置き去りにされてしまう。

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 映画を見ているうちにどこかで聞いた話……と思うのも、それもそのはず、原案となっているのは、故・浜田廣介さんによる童話「泣いた赤おに」だ。幼いころにこの物語を読み、結末に衝撃を受けたという山崎監督が自ら物語をアレンジし、八木監督と共同で製作した。

 赤おに・ナキの声を人気グループ「SMAP」の香取慎吾さんが、青おに・グンジョーの声をベテラン声優の山寺宏一さんが担当するほか、阿部サダヲさんやYOUさんらが、愉快な姿形をしたもののけたちをチャーミングに演じる。新堂結菜ちゃんが演じる看板キャラ、コタケも文句なくかわいい。今回採用されたのは、画に合わせてキャストが声を吹き込んでいく通常の“アフレコ”ではなく、海外のアニメで多く採用されている“プレスコ”という方法。先に音声を収録し、それに合わせて画を制作していくというものだが、声優のアドリブや声の表情が生かせるという利点がある。そのせいだろう、声優とキャラクターの一体感がより強く感じられ、それも今作の特色の一つとなっている。

 童話が原作ということで大人はスルーしがちな作品だが、見始めるとユニークなキャラクターと映像の美しさにたちまち引き込まれる。そして何より心が温まる。子供だけでなく大人も楽しめる作品だ。17日からTOHOシネマズ 日劇(東京都千代田区)ほか全国で公開中。3Dも同時公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

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