竹野内豊:4年ぶりのTBS主演「一緒に見届けて」 “金ドラ”で夫婦の純愛ラブストーリー

4月期のTBSの金曜ドラマで主演を務める竹野内豊さん
1 / 1
4月期のTBSの金曜ドラマで主演を務める竹野内豊さん

 俳優の竹野内豊さんが、4月期のTBS系金曜ドラマ「もう一度君に、プロポーズ」で主演を務めることが25日、明らかになった。竹野内さんが同局の連続ドラマに出演するのは08年7月に放送された日曜劇場「Tomorrow~陽はまたのぼる~」以来約4年ぶり。竹野内さんは自分のことだけ忘れてしまった記憶喪失の妻を相手に2度目の恋を仕掛ける夫役で、「記憶をなくした妻に、桜の木のように、もう一度思い出してほしいという気持ちはあるものの、もう一度はじめから始めればいいのだと行動していきます。2人の未来を、一緒に見届けていただければと思います。物語の空気感を大切にしていきたい」と意気込みを語っている。

あなたにオススメ

 72年から毎週金曜午後10時枠に放送されている同局の金曜ドラマは、通称「金ドラ」と呼ばれ、「金曜日の妻たちへ」(83年)や「ふぞろいの林檎たち」(83年)、「ずっとあなたが好きだった」(92年)、「高校教師」(93年)といったヒットドラマを生み出している同局の看板枠の一つ。今作は「金ドラ」枠で久々の本格的なラブストーリーとなる。編成担当の加藤新さんは「やるなら『金ドラ』でラブストーリーをと思った。『金曜日はラブストーリーのドラマを見る』という発想を、若い人にも感じてほしい」と語る。

 ドラマは、自動車の修理工場に務める整備士の宮本波留が主人公。図書館司書の妻・可南子と1年の交際を経て結婚して4年目。子どもはいないものの、仕事も家庭も順風満帆だったが、可南子がくも膜下出血で倒れてしまう。手術は成功したが、可南子は波留と過ごしたことだけを忘れてしまう。大きなショックを受ける波留だったが、“当たり前の生活”を失って、可南子こそが大切な存在だと再認識し、自分を忘れた可南子に再びアタックすることに。新たな気持ちでもう一度妻に恋をする決心をした波留の思いは、可南子の心に届くのか……という物語で、原作はなく、オリジナルストーリーが描かれる。

 森安彩プロデューサーは、主人公の波留について「マイペースでみんなに愛されるけれども不器用。そんな男性の心の熱さや情熱を表現したい。みんなが応援したくなるキャラクターになる」と話した。竹野内さんの起用については「アラフォーの男性がもう一度、恋を頑張るというときに、真心を持って感情豊かに努力している主人公と竹野内さんがしっくりとはまった」と説明。「竹野内さんは多くを語らないけれど、心境の変化を伝えられる。夫婦だけれど思いが通わないという矛盾した状態で、その切なさや感動を体現してくれる」と期待を寄せた。加藤さんも「竹野内さんは人ときちんと向き合える男の理想。現状と向き合わないと始まらないドラマなのでぴったり」と同意していた。

 ドラマを企画したきっかけの一つには、まもなく1年となる東日本大震災があるといい、“もう一度、ゼロから始めよう”という波留のあきらめないハートを描くことで、視聴者へ応援メッセージを送る意図があるという。森安プロデューサーは「大きな何かではなく、目の前の平和を大切にする。素朴だけれど、決して当たり前ではない日常の幸せを提示したい。今回のドラマのように、それが失われそうになったときにも、悲観せずに誠実に頑張るのは尊いことだと表現したい」と熱く語った。ドラマは4月にスタート、毎週金曜午後10時に放送。初回は拡大版となる予定。(毎日新聞デジタル)

テレビ 最新記事