ロバート・ロレンツ監督:“師匠”クリント・イーストウッドから「自信を持つことを学んだ」

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 アジア最大級の映画祭「第25回東京国際映画祭(TIFF)」が閉幕した28日、六本木ヒルズ(東京都港区)でクロージングセレモニーが行われ、公式クロージング作品「人生の特等席」のロバート・ロレンツ監督が舞台あいさつに登場した。長年にわたってクリント・イーストウッド監督作品の助監督やプロデューサーを務め、イーストウッド監督の“唯一の弟子”と言われているロレンツ監督は、「長年(イーストウッドさんと)仕事をして、映画のことはもちろん、人生の多くを学びました」とにっこり。とくに重要だったことについて、ロレンツ監督は「自信を持つことが一番重要。まわりの人は(監督に)リーダーシップを求めているので、この映画作りは価値があるものだと見せないといけない。そういうところを彼から学びました」と力を込めた。

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 1989年に映画業界に入ったロレンツ監督は、「マディソン郡の橋」(95年)で助監督を務め、「ミスティック・リバー」(03年)で一人前のプロデューサーとなった。それ以降も「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」(06年)、「ヒア アフター」(10年)などの製作や助監督を務めてきた。今作が初監督作品ということについて、ロレンツ監督は「監督をずっとやりたいと思っていたので、デビューできてうれしい」と満面の笑みを見せた。

 イーストウッドさんの4年ぶりの銀幕復帰作としても話題を呼んでいる同作。監督としてイーストウッドさんと組んだことについて、「最高の経験でした! 元々コラボレーションを大切にする方だけれど、自分のやり方でやらせてくれて、サポートもしてくれた」とにっこり。俳優としてのイーストウッドさんについて、「常に勢いがあって、まわりをやる気にさせる力を持っている。そういう力があるからこそ、ファンが彼の映画をもっと見たいという気持ちにさせるのではないか」と話していた。

 「人生の特等席」は、時代に取り残された名スカウトマン(イーストウッドさん)が主人公。視力の衰えた彼は、疎遠だった娘と2人、キャリア最後の旅に出る……というストーリー。11月23日から全国で公開される。(毎日新聞デジタル)

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