俳優の市原隼人さんが、フジテレビが4月に新設したドラマ枠「土ドラ」で13年1月スタートの連続ドラマ「カラマーゾフの兄弟」(フジテレビ系)に主演することが27日、明らかになった。19世紀のロシア文学を代表する作家、フョードル・ドストエフスキーの最高傑作として知られる同名長編小説を、日本を舞台に置き換えドラマ化。主人公の3兄弟のうち、クールでニヒルな若手弁護士の次男・黒澤勲(くろさわ・いさお)を演じる市原さんは、「今までと一味違う人格を演じられる喜びをかみ締め、監督の演出に精いっぱい応えられるよう誠意を持ち、現場に立つことに精進いたします」と意気込みを語っている。市原さんが、同局の連ドラに主演するのは、「WATER BOYS(ウォーターボーイズ)2」以来約8年ぶり。
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「カラマーゾフの兄弟」は、06年に出版された新訳本(光文社刊)全5巻が純文学として異例の累計100万部を突破するなど、高い評価を受けている作品。原作と異なり、日本が舞台となる今回のドラマでは、“父殺し”の罪の容疑をかけられた3人の異母兄弟を中心に、不況、政治混迷、格差社会、教育問題、就職難、先の見えない若者たちといった現代が抱える影を描く。第1部では、事件の日に至るまでの兄弟一人一人の足跡をたどり、父への殺意の芽生えを幼少にまでさかのぼり浮かび上がらせる。第2部では、事件当日を描き、第3部では、取り調べから判決までの真相解明を描いていく心理ミステリーだ。
物語の中心となる黒澤家の3兄弟は、次男役の市原さんをはじめ、失業中でヒモのような生活をしているいいかげんで夢見がちな性格の長男・満役を斎藤工さん、医科大4年生の三男・涼役を林遣都さんが演じる。ドラマ「ストロベリーナイト」(フジテレビ系)などで知られる旺季志ずかさんが脚本を担当する。
同局編成部の佐藤未郷さんは市原さんについて、「今回は一見クールでニヒルな役どころとなりますが、その胸に潜むマグマのような熱を一つ一つの繊細な表情で表現していただけると確信しております。今までに見たことのない、新たな市原隼人さんをご期待いただきたいです」と期待感を持たせた。
ドラマ「カラマーゾフの兄弟」は、13年1月12日から毎週土曜午後11時10分放送予定。(毎日新聞デジタル)
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