リーガルハイ:岡田将生演じる羽生へのイライラは「狙い通り」? 急展開のドラマをプロデューサーが語る

「リーガルハイ」に羽生晴樹役で出演している岡田将生さん
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「リーガルハイ」に羽生晴樹役で出演している岡田将生さん

 堺雅人さんが毒舌弁護士・古美門研介を演じる連続ドラマ「リーガルハイ」(フジテレビ系、水曜午後10時)に、新キャラクターとして登場している俳優の岡田将生さん演じる若手弁護士の羽生晴樹と、小雪さん演じる保険金殺人の罪に問われている被告・安藤貴和。フジテレビの成河広明プロデューサーは羽生に「イライラする」という声があることについて「狙い通り」といい、貴和を「女のハンニバル・レクター」と表現している。次回12月11日放送の第9話では、いよいよ羽生と貴和の周囲で急展開が起こりそうだ。注目のキャラクターについて成河プロデューサーに聞いた。(毎日新聞デジタル)

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 ◇イライラは「今の日本の世代間ギャップ」

 羽生は、前作でライバル弁護士として登場した三木長一郎(生瀬勝久さん)の代わりに古美門の新たな“敵”として描かれており、仲間と法律事務所「NEXUS(ネクサス)」を設立し、自分たちの力で世界を変えようと理想を掲げるキャラクターだ。

 新たな“敵”の設定は「仮面ライダーのように(三木という)いつも同じ“敵”が同じ“怪人”を連れてくる」という対立構造を2期で踏襲することに疑問をもったことが発端という。「若者世代のリーダー的な優秀な人間が現れたら、勝つことと金しか興味がない古美門は、どういう対処をするんだろうか。おそらく(新垣結衣さん演じる)黛はその間を揺れるだろう」という発想から誕生。

 羽生に対して「イライラする」という声があることに対して「イライラは日本の今の世代間のギャップみたいなこと。狙い通りでうれしいですね」と手応えを感じているという。

 そして「羽生は裏表がないというか、“表しかない人間”。表しかないということは、それが裏返って全部が裏になる可能性もある」と話す。8話では、羽生の“危うさ”が垣間見える場面もあり、今後、どんなキャラクターに変化していくのかが見どころだ。

 ◇小雪演じる被告はハンニバル・レクター

 貴和は、愛人を殺害して保険金を受け取った罪で2審で死刑判決を受け、古美門に弁護を依頼。最初の夫、2番目の夫の死でも多額の保険金を受け取っており、マスコミからは「世紀の悪女」と書きたてられた。第1話で古美門が裁判で初めて負けた案件だが、貴和は上告を決め、古美門と黛の弁護によって最高裁で無罪を勝ち取ろうとしている。

 貴和は「古美門はお金にならないからあまり刑事事件を扱わない。それをたまたま受けて、もっともハードルの高い死刑を求刑された被告を弁護するのが面白い」というアイデアから生まれたという。拘置所で古美門、黛と面会をするさまは「(2人が)悩み相談をする貴和の部屋みたいなもの」といい、さらに少々きわどい男女の会話を繰り広げる貴和と古美門の関係を「疑似恋人」と表現している。

 そしてそのキャラクターのイメージを、映画化されたトマス・ハリスさんの小説「羊たちの沈黙」などに登場する連続猟奇殺人犯で精神科医のハンニバル・レクターの名を挙げ、「エロい、いい女のハンニバル・レクター」と明かした。これまで貴和は、殺人容疑をかけられているようには見えないたたずまいで、古美門と黛に助言をするような一面も見せていたが、今後、レクターのように“狂気”が描かれるのだろうか。

 9話以降は、貴和の裁判が中心で、その裁判を通じて古美門と羽生の闘いが描かれる。その過程で貴和や羽生について明らかになっていくことがあるという。2人のキャラクターからますます目が離せなくなりそうだ。

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