テレビ試写室:「おやじの背中」第2話 坂元裕二が脚本 役所と満島の会話劇に圧倒

「おやじの背中」第2話のシーン=TBS提供
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「おやじの背中」第2話のシーン=TBS提供

 ドラマからドキュメンタリー、バラエティー、アニメまで、さまざまなジャンルのテレビ番組について、放送前に確認した記者がレビューをつづる「テレビ試写室」。今回は、20日に放送されるオムニバスドラマ「おやじの背中」(TBS系)の第2話「ウエディング・マッチ」だ。

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 「おやじの背中」は倉本聰さんや三谷幸喜さんら脚本家10人が父と子というテーマで書いた脚本を実写化する各話完結のドラマ。第2話「ウエディング・マッチ」は「東京ラブストーリー」や「最高の離婚」で知られる坂元裕二さんが脚本を担当した。役所広司さん演じる元プロボクサーの父と五輪出場を目指し、父親に反発しながらも二人三脚で歩んできた満島ひかりさん演じる娘の葛藤を描く。

 「それでも、生きてゆく」や「Woman」でタッグを組んだ坂元さんと満島さんのコンビとあって、期待しを募らせながら見た。ボクシングがテーマで役所さんと満島さんのスパーリングのシーンも見どころの一つだが、“言葉のスパーリング”ともいうべき役所さんと満島さんの会話シーンにすっかり魅入られた。ドラマの大部分は役所さん演じる草輔が営むボクシングジムで展開するが、リングがそのまま役所さんと満島さんが互いの演技をぶつけ合う“舞台”になっている。

 また、草輔と満島さん演じる誠が敬語で話すなどコミカルなシーンも挿入され、視聴者を飽きさせない。ドラマの終盤で「あなた(他人)には分からないと思う」と誠が言い放つように、一言で「親子」といってもその関係や形はさまざまだ。次回以降もどんな親子が描かれるのか期待したい。ドラマは毎週日曜午後9時に放送。

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