ラノベ質問状:「この素晴らしい世界に祝福を!」 ちょっと妙な異世界もの ●●●化も!?

「この素晴らしい世界に祝福を!」6巻のカバー
1 / 1
「この素晴らしい世界に祝福を!」6巻のカバー

 話題のライトノベルの魅力を担当編集者が語る「ラノベ質問状」。今回は「この素晴らしい世界に祝福を!」(暁なつめさん作、三嶋くろねさんイラスト)です。角川スニーカー文庫(KADOKAWA)の笹尾明正さんに作品の魅力を聞きました。

ウナギノボリ

 −−この作品の魅力は?

 異世界に飛ばされた少年・佐藤和真が圧倒的な幸運値の高さを武器に、安定した生活を得ようとする“異世界ホームコメディー”です。女神なのに一発芸にご執心のアクア、天才だけど一日一発しか魔法が撃てないめぐみん、攻撃を食らうことに快感を覚えるドM体質の騎士・ダクネスという個性豊かで“使い勝手の悪い”仲間たちとのかけ合いが面白すぎる作品です。

 −−作品が生まれたきっかけは?

 初代担当がすでに編集部を離れてしまっていますので、著者の暁なつめ先生ご自身に聞いてみました。以下、暁先生のコメントです。

 もともと異世界物のライトノベルやウェブ小説が好きだったのですが、異世界ファンタジーものを読むだけではなく書きたくなり、どうせ書くなら少しでも変わった異世界観をということで、魔王を倒しに行く王道ストーリーの中に、野菜が逃げたり、サンマが畑で取れるといった妙な世界観を足してみました。

 主要キャラクター誕生のきっかけに関しては、キャラを作る際には必ず何らかのギャップを入れようと決めていたので、あんな形に落ち着きました(一番冷静なイメージの魔法使いが一番短気、お嬢様なのに物騒な発言をする、万能であるはずの女神が役に立たないなど)。

 −−作家さんとイラストレーターさんはどんな方でしょうか

 暁先生は福井県出身のお酒が好きな作家さんです。ドラマCD化の際に収録した音声のチェックをお願いしたのですが、なかなか聴いてくださらず、理由を尋ねたところ「恥ずかしいから」とおっしゃっていたのが印象的でした。

 イラストの三嶋くろね先生はいつお休みを取られているのだろうかと思うくらいにお忙しい中、ドラマCD収録の現場に何度もお越しいただくなど、いつも並々ならぬ作品愛を感じております。この作品の場合“女子キャラが可愛くて、かつ笑える”ことが至上命題という中で、イラストレーターとしてだけではなく、マンガ家としても活躍されている三嶋先生にビジュアルを手がけていただくことで、キャラクターたちが可愛く走り回る感じがお届けできているのではないかと思っています。

 −−編集者として、この作品に関わって興奮すること、逆に大変なことについてそれぞれ教えてください。

 すでにウェブ上で発表済みの作品のリメーク版という形のため、より面白くなっていないと意味がありませんので、そういう面でのプレッシャーは常に感じています。

 興奮するというわけではないですが、個人的にゆんゆんというキャラクターがお気に入りなので、ゆんゆんが出ているシーンを読むときはニヤニヤしていると思います!

 −−今後の展開は?

 まずは、「月刊ドラゴンエイジ」で渡真仁先生によるコミカライズが好評連載中です。コミックス1巻も発売中ですので、こちらもぜひご覧ください。また、6月1日にはめぐみんが主役のスピンオフ「この素晴らしい世界に爆焔(ばくえん)を!」の3巻が刊行予定で、しかもオリジナルドラマCD付きの同梱(どうこん)版も同時発売します! こちらのドラマCDではカズマもアクアもダクネスも登場しますので、本編ファンの方も要チェックです。

 −−最後に読者へ一言お願いします。

 いつも「このすば」をご愛読ありがとうございます。本編7巻も順調に制作を進めていますので、今しばらくお待ちください。ダクネス最大の危機にカズマが男を見せます! そして、待望の●●●化に向けて関係者一同頑張っております。どうぞお楽しみに!!

KADOKAWA 角川スニーカー文庫編集部 笹尾明正

ブック 最新記事