劇場版 MOZU:名古屋の官庁街を封鎖して撮影 西島秀俊は「倉木でい続けてくれる」

名古屋の官庁街を封鎖して「劇場版 MOZU」の撮影が行われた。写真は車の屋根の上でアクションをする西島秀俊さん
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名古屋の官庁街を封鎖して「劇場版 MOZU」の撮影が行われた。写真は車の屋根の上でアクションをする西島秀俊さん

 俳優の西島秀俊さん主演の人気ドラマを映画化する「劇場版 MOZU」で、このほど名古屋で過激なアクションシーンの撮影を行い、その模様が一部マスコミに公開された。ゴールデンウイークの最中、名古屋の官庁街を封鎖して映画の導入部となる西島さん演じる倉木とテロリストの銃撃戦と肉弾バトルの撮影が行われた。

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 撮影されたのは、ドラマの最終話から半年たったある日、妻の死の真相を知り、生きる気力を失った倉木が歩いていると目の前を黒塗りの要人車輌の隊列が通り過ぎていく。だが次の瞬間、その隊列に1台の軽トラックが激突。続いて要人車輌の前後を走っていたワゴン車からテロリストが降りてきて、SPを射殺。そこで倉木が飛び出し、要人を守りながらテロリストたちに立ち向かうシーンだ。

 その一連のカットが、カメラアングルを何度も何度も変えながらスピーディに撮られていく。休日で静寂な名古屋に「ガーン!」という車のクラッシュ音や銃声がこだまする。要人の外国人女性をガードしながら車の後部に身を隠した倉木を、車の屋根からテロリストが狙う。だが、それを察知した倉木は瞬時に前方に回り込むや、車の屋根に上がり、テロリストに背負い投げを決める。そして拳銃でとどめを刺した。

 渡辺信也プロデューサーは「台本の初期段階で、東京の霞が関をイメージした官庁街でテロが起きるところから物語を始めることは決まっていて。それができるのは、名古屋市しかないと思っていました」と説明。「逆に名古屋じゃなかったらできなかったので、本当に感謝しています」とはいえ、炎天下の中、テロリスト役のスタントマンを10回ぐらい投げ続けるのだから西島さんも体力が限界に達していたに違いない。だが、撮り終えた西島さんはアクション監督と、次のアクションの動きについて楽しそうに話している。渡辺プロデューサーは「ドラマからずっと一緒にやっている羽住英一郎監督(「海猿」「暗殺教室」)の現場は水が合うんだと思います。アクションのスケールも格段に上がっているけど、僕らが作った倉木でい続けてくれているから本当にありがたいです」と語った。

 西島さんも撮影を振り返り、「無気力だった倉木が、あのバトルでグッと元に戻るんです。倉木は腕力が強いだけの男なので、理にかなっていないアクションを意識して、力ずくで投げていましたね」と明かす。今作にはそんな西島さんやスタッフのこだわりと情熱が全編に120%の本気度で詰まっている。共演は香川照之さん、真木よう子さん、松坂桃李さん、伊勢谷友介さんら。映画は11月7日に公開予定。(イソガイマサト/フリーライター)

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