俳優の堺雅人さんが主演し、現在放送中のNHK大河ドラマ「真田丸」。真田幸村の名でも知られている戦国時代の人気武将・真田信繁役の堺さんの熱演やシリアスでありながらユーモアも交えた三谷幸喜さんの脚本が話題になっている。大河ドラマの撮影は過酷といわれているが、堺さんは「魅力的な人に囲まれて芝居できることが幸せ」と笑顔で話す。堺さんに、前半の最大の見せ場となる第13回(4月3日放送)の上田決戦までの撮影を振り返ってもらった。
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「真田丸」は、戦国時代に信州の小さな領主の下に生まれた信繁が、家族とともに知恵と勇気と努力で乱世を生き抜く姿が描かれている。三谷さんが2004年放送の「新選組!」以来、12年ぶりに大河ドラマの脚本を手がけ、長澤まさみさんや大泉洋さん、草刈正雄さんらが出演している。
堺さんは、撮影前の心境を「いろいろ考えていた。裏方としての信繁を描きたい、忍者っぽいことをした人ではないか?などと感じていた」と明かす。だが、撮影が始まると変化があり、「頭で考えていたことは、あまり役に立たない。現場では演技を楽しむのに精いっぱい。頭で考えないようになった。お昼ご飯は何にしよう? 面白いなあ……などと悩みが幼稚になっている。いいことだと思います」と話す。
ドラマは、信繁が調略することになる春日信達(前川泰之さん)など有名とはいえない武将が大きく取り上げられることもある。三谷さんの脚本については「教科書に太字で出てこない人物も大事にしている」といい、「春日信達など『知らなかった人が面白い』という反響がうれしいですね」と視聴者の反応を喜ぶ。
また、室賀正武(西村雅彦さん)が、信繁の兄・信幸(大泉さん)に「黙れ!こわっぱ!」と叫ぶシーンや本多忠勝(藤岡弘、さん)と徳川家康(内野聖陽さん)のコミカルにも見せるやり取りなども人気を集めている。堺さんは「『黙れ!こわっぱ!』は流行語(大賞)を狙ってほしいですね」と期待を寄せる。
前半の見せ場となる上田合戦は、真田家と徳川の戦いが描かれる。上田合戦では、昌幸(草刈さん)らの知略によって、数で圧倒的な徳川を撃退する。堺さんは見どころを「合戦らしさはそのままだが、三谷さんらしい変わったシーンがある。とにかく相手をバカにし続ける。あの手、この手で挑発する。人がなかなか死なない。こういう切り口もあるのか……と感じた」と話す。
今後の展開について、「前半は一話一話がギュッと詰まっている。一話だけ見ても面白い作品。14回からリズムが変わってくる。まったく違うシリーズになる」と説明する堺さん。今後の展開に注目だ。「真田丸」はNHK総合で毎週日曜午後8時ほかで放送。
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