俳優の堺雅人さんが主演のNHK大河ドラマ「真田丸」が18日、最終回を迎える。ドラマはツイッターで大いに盛り上がるなど熱心なファンも多いが、番組を手がける吉川邦夫チーフプロデューサー(CP)は「真田丸」が多くのファンの心をつかんだ理由として“キャラクター性の強さ”が受け入れられたと分析する。時代考証を重ねながら、キャラクターを人間的にリアルに描いたという。
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「真田丸」は、戦国時代に信州の小さな領主のもとに生まれた真田幸村(堺さん)が、家族とともに知恵と勇気と努力で乱世を生き抜く姿を描いている。三谷幸喜さんが、2004年放送の「新選組!」以来、12年ぶりに大河ドラマの脚本を手がけたことも話題になっている。
「真田丸」は、熱狂的なファンによるSNSの発信も話題になっている。三谷さんが手がけた「新選組!」も熱狂的なファンを生んだ一方で、視聴率は奮わなかった。吉川CPは「『新選組!』もネットで一部ファンが盛り上がっていたのですが、今のようにSNSが普及していなかったため、盛り上がりが見えづらかった」と振り返る。一方で、「真田丸」は、SNSでファンの感想、作品への思いが飛び交い、大いに盛り上がっている。
また、吉川CPは「真田丸」が多くのファンの心をつかんだ理由として“キャラクター性の強さ”が受け入れられたと分析する。「三谷さんは、キャラクターに記号的な役割だけを与えるのではなく、人間的にリアルに描こうとした」と説明。キャラクターは、時代考証を重ねながら作っていったという。
例えば“病弱妻”などと話題になったこう(長野里美さん)について「信綱の娘(こう)が出てこないドラマもある。真田信之(大泉洋さん)が信綱の娘と結婚したことにも意味があって、真田家の嫡流の信綱が死んでしまい、三男の昌幸(草刈正雄さん)が真田家を継ぐことを一族に納得させるために、結婚した。考証を深めると、信之の嫡男・信吉(広田亮平さん)が信綱の娘の子供という説もある。信之の正室・稲(吉田羊さん)は信吉を嫡男として扱っている。どうしよう?となり、稲が信吉を嫡男として認めるシーンになった。時代考証の中で物語が広がっていくこともありました」と説明する。
ドラマは最終回を迎えるが、堺さんが「九度山編、上杉の人質生活のスピンオフでも何でもやりますよ」と意欲を燃やしていることも話題になっている。スピンオフへの期待も高まる中、吉川CPは「選べないくらいエピソードがありますね。石田三成の最期の一日、真田信之の最期の一日など選べなくて難しいですね」と話しており、今後の展開にも注目だ。
「真田丸」の最終回はNHK総合で18日午後8時ほかで放送。
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