森井大輝選手:チェアスキー金メダル候補が平昌パラリンピックへの思いを語る

「パラリンピック・ドキュメンタリーシリーズ WHO I AM」に出演するチェアスキーの森井大輝選手
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「パラリンピック・ドキュメンタリーシリーズ WHO I AM」に出演するチェアスキーの森井大輝選手

 IPC(国際パラリンピック委員会)とWOWOWが共同で立ち上げたパラリンピックドキュメンタリーシリーズ「WHO I AM」に、チェアスキーの森井大輝選手が出演する。平昌(ピヨンチャン)パラリンピックで金メダル獲得の期待がかかる森井選手に、現在の調子やパラリンピックにかける思いを聞いた。

ウナギノボリ

 森井選手は、2002年のソルトレークシティーパラリンピックに初出場すると、06年トリノでは大回転で銀メダルを獲得。続く10年バンクーバーでは、滑降で銀、スーパー大回転で銅、さらに14年ソチでもスーパー大回転で銀メダルを獲得し、3大会連続でメダリストとなっている。

 数々のメダルを手にしてきた森井選手が最も印象に残っていると話すのは、06年のトリノ。「02年に初出場したソルトレークでは、初めての世界戦ということもあり、大きな挫折を味わった」という森井選手はその後、肉体改造に着手。ビルドアップして臨んだトリノで銀メダルを獲得した。

 この経験から「夏場のトレーニングの重要性や、地道な努力の積み重ねが自分に自信を与え、それが結果につながると確信を得ることができた」と言い、「そういう意味でもトリノの銀メダルが今までで一番印象に残っている」と振り返る。

 現状については「ソチの後は身体を科学的に計測し、トレーニングしてきた。フィジカル面は強化されていると思うし、用具に関しても、所属するトヨタ自動車をはじめ、様々な企業の技術が集結した最高の形」と語り、自信をのぞかせた。17年3月に開催されたIPCアルペンスキー・ワールドカップでも男子座位の個人総合2連覇をなしとげ、調子の良さをうかがわせる。

 平昌パラリンピックについては「平昌のコースは、そこまで難易度の高いコースではないと思っている。ワールドカップでも同じコースで成績を残すことができたので、相性のいいコースと言える」と話す一方で、「慢心せずに臨みたい」と気を引き締める。

 パラリンピックはワールドカップとまた違った雰囲気があるが、「4年に一度の舞台だからこそ、最高の滑りをしなくてはいけないとは思っているが、特にプレッシャーはない。反対に周囲の期待を力に変えてレースに臨もうと思っている」と気負った様子はない。

 最後は「バイク事故で脊髄損傷をし、失意のどん底だった自分に再び笑顔と挑戦する意欲を与えてくれたのがチェアスキー。今回、WHO I AMで取り上げていただき、とても光栄です。番組をきっかけに、この競技に興味を持っていただき、平昌でしっかりと結果を残して、20年の東京にいい形でタスキをつなげられればと思っています」と抱負を語った。森井選手の出演する「WHO I AM」は18日午後9時からWOWOWプライムで放送。

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