吉岡里帆:“生活保護”題材の主演「一日一日の重みがすごかった」 最終回の見どころも語る

連続ドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」の主演を務める吉岡里帆さん=カンテレ提供
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連続ドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」の主演を務める吉岡里帆さん=カンテレ提供

 女優の吉岡里帆さん主演の連続ドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」(関西テレビ・フジテレビ系、火曜午後9時)が18日に最終回を迎える。前回の第9話(11日放送)では、生活保護受給者を支援するケースワーカーの義経えみる(吉岡さん)が担当する高齢受給者の丸山幸子(小野和子さん)と2人暮らしをしているハルカ(永岡心花さん)のもとに、母の梓(松本まりかさん)が4年ぶりに帰ってきた。自身も生活保護を受けられることになった梓は、幸子を施設に入れ、ハルカを育児放棄するなど好き放題。最終話は、育児放棄する梓と、えみるの全面対決が描かれる。主演の吉岡さんが見どころを語った。

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 ドラマは、マンガ誌「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)で連載中の柏木ハルコさんの同名マンガが原作。新人ケースワーカーのえみるが、何らかの事情で生活に困り、生活保護を受けている受給者たちのさまざまな人生に向き合いながら、自立させようと奮闘する姿と成長を描いてきた。

 9話と最終話について、吉岡さんは「ドラマのオリジナルストーリーです。柏木先生がつむいでこられた重厚な物語をしっかりと基盤にし、私たちドラマチームが、オリジナルストーリーでこのドラマで伝えたかった家族のお話を描きます。センシティブで、とても愛のある物語です」と語る。最終話では、梓のストーリーと同時に、1話から登場している元受給者の阿久沢(遠藤憲一さん)と、17年離れて暮らしていた娘の麻里(阿部純子さん)の姿も描く。「1話から伏線が張られていました。そこが回収されていく。ケースワーカーとしての腕の見せどころといいますか、核心に迫る回になります」と明かす。

 ドラマ後半からは、ケースワーカー2年目に突入したえみるの姿が描かれてきた。「不器用ながらも一生懸命にやってきことが実を結ぶ。初回からずっと見てきてくださった方には、よかったなって思っていただける内容になっています!」と力を込める。

 えみると梓の対決については「梓さんの本質的な部分が最終話で明らかになるのですが、梓さんが自分の子どもを育てる厳しい現状が目の当たりになります。でも、やっぱり、憎しみややるせなさを感情いっぱいに梓さんからぶつけられると、えみるとしては、どうにかしたいと思いつつも、目の前のわが子をどうして大事にしてあげられないのか、という怒りも湧いてしまう。これまでのえみるは“ただ助けたい”だけだったのですが、“敵対してでも守りたい”に変わっていった。それが、9話と最終話なのかなと思います」と吉岡さんは語る。

 さらに「梓さんの、感情をむき出しで生きている姿、目の前が見えなくなって何を大事にすべきか分からなくなっている様子、渦巻く感情は、見る方の胸をわしづかみにすると思います」と見どころを語っている。

 3カ月間、えみるを演じたことには「ワンクールと一言で言っても、どういう作品でワンクールを過ごすかで、全く心の持ち方が変わってきます。今回は3カ月という期間が濃厚で、一日一日の重みがすごかった。楽しいとか、幸せ以外のところで、人の人生を請け負う重みと闘って作った作品だと思います。人生の瀬戸際、生きるか死ぬかのギリギリのラインを共に歩いていくことは、自然と、自分を強くさせてくれたり、守らなければならないものが見えてきて。意識したというより、自然とこみ上げる感じでした」と振り返った。

 ドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」の最終回は18日午後9時に放送。

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