映画、ドラマ、CMなどで活躍した個性派女優の樹木希林(きき・きりん、本名・内田啓子=うちだ・けいこ)さんが15日午前2時45分、東京都渋谷区の自宅で死去した。75歳。最期は、女優でエッセイストの長女・内田也哉子さんと娘婿で俳優の本木雅弘さんら家族がみとったという。
あなたにオススメ
「豊臣兄弟!」では池松壮亮が! 大河ドラマ“秀吉俳優”史を振り返る
ここ十数年は病気との闘いで、2003年に網膜剥離で左目を失明。05年には乳がんで右乳房摘出手術を受けた。13年にがんの全身転移を告白。先月13日に友人宅で転倒し、左大腿(だいたい)骨を骨折し、緊急手術を受けていた。同30日にイベントに出演した本木さんが一時危篤状態に陥ったことを明かし、イラスト付きのコメントを発表していた。今月4日に行われた出演映画「日日是好日」(大森立嗣監督、10月13日公開)のイベントも欠席していた。
東京都出身。1964年、悠木千帆の芸名でドラマに出演。73年にロック歌手の内田裕也さんと結婚。77年に樹木希林に改名した。ドラマ「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」「ムー」「ムー一族」などに出演。郷ひろみさんとデュエットした劇中歌「お化けのロック」「林檎(りんご)殺人事件」もヒットした。
映画は「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」(07年)、「歩いても 歩いても」(08年)、「わが母の記」(12年)などに出演作は多数。今年、カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを受賞した是枝裕和監督の「万引き家族」に祖母役で出演していた。
葬儀は30日に光林寺(東京都港区)で営まれる。