ムロツヨシ:連ドラ初レギュラーのテレ東で念願の初主演 「続けていれば何かある」と感慨

古田新太さんとのダブル主演ドラマ「Iターン」について語ったムロツヨシさん
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古田新太さんとのダブル主演ドラマ「Iターン」について語ったムロツヨシさん

 「僕、テレビ東京さんの『ドラマ24』という枠に、一番出ている俳優なんです!」と自負するのは、俳優のムロツヨシさん(43)だ。初の連ドラレギュラーとなった「2ndハウス」(2006年)をはじめ、魔法使い・メレブを演じた「勇者ヨシヒコ」シリーズなどで、同枠の作品に彩りを与えてきたムロさん。そんな同枠で、7月12日から、ムロさんと古田新太さんのダブル主演作「I(アイ)ターン」がスタートする。「自分の歴史が『ドラマ24』にいっぱいあるので、今回主演に抜てきしてくれたテレビ東京さんにも感謝したいですし、うれしいです」と語るムロさんに、役者業への思いや、13年前の初レギュラーからの変化について聞いた。

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 ◇ムロが“日本で最も不幸なサラリーマン”に

 ドラマは、福澤徹三さんの同名小説(文春文庫)が原作。広告代理店に勤める営業マンの狛江光雄(ムロさん)は、左遷で地方の小さな支社に異動を命じられ、単身赴任することに。しかし、赴任した先は、ヤクザが行き交う“修羅の街”だった。狛江を振り回す岩切組の組長・岩切猛(古田新太さん)、岩切と対立する竜崎組の若き組長・竜崎剣司(田中圭さん)の個性の強い2人の組長の間にはさまれ、一度の仕事のミスから、人生を大きく変える受難の日々が始まり……と展開。映画「下衆の愛」「獣道」などの内田英治さんが、全話の脚本・監督を担当する。

 「『2ndハウス』、『勇者ヨシヒコ』シリーズ、『アオイホノオ』、他にもゲスト出演したこともあるので、たぶん(『ドラマ24』枠に出演した)数は僕が一番だと思う!」と胸を張るムロさん。今作では、普通のサラリーマンがある日突然ヤクザの舎弟になり、サラリーマンとヤクザの“二重生活”を送る“日本で最も不幸なサラリーマン”狛江を体当たりで演じる。

 原作の感想を「痛快というか、テンポが良くて面白いなと思った」と話したムロさんは、「内田さんの作品も見させていただいて、これが原作の世界観でいったら、面白い組み合わせになるんじゃないか。そこに僕も入れさせてもらえるんだったら、何かできるんじゃないか。その期待感が一番強かった」と明かす。

 また、狛江は45歳という設定。「上から言われることもうまく受け流し、下を育てることが難しいという“無関心世代”。そういう意味で当てはまるところがあります」と共通点を明かす。私生活で役を引きずった部分があったかを聞いてみると、「『ある』って言いたい!」とムロさん。「『ある』って言ったほうがかっこいいから、『ある』って言います! 役は抜けないです! 常に役と生きているんで!……と言いたい(笑い)」とおどけた。

 ◇満を持してのテレ東ドラマ初主演 “座長”っぷりは…?

 今回、満を持してのテレ東ドラマ初主演となったムロさん。「初めての連ドラレギュラーが『ドラマ24』で、13年後、ここで主演をやるというのは、続けていれば何かあるんだな」と喜びをかみしめている様子だ。

 そんなムロさんに、自身の“座長”ぶりを聞いてみると、「う~ん、まあ、僕が引っ張ったのは飲み会を開くぐらい(笑い)。それぐらいですかね」と語り、「隣を見れば古田新太さんがいてくれたんで、一緒に看板背負ってくれているんで、肩の力を抜いてお芝居に集中していました」と話す。

 連ドラ初レギュラーから実に13年。「昔は現場で緊張しかしなかったし、肩に力が入っていた。緊張は今でもしますが、肩の力を入れていると、どうしてもお芝居が堅くなっちゃいますから、抜いていける時間が増えたかなと思います」と自身の変化を語る。また、「昔よりも、『失敗してもいいからやりたいことをやってください』と自分で自分に言っているので、むちゃはしているかなと思います」と話す。

 最後に、ムロさんは「若い人から見たらちょっと新しくも見えるドラマで、僕と同じ世代、もしくは僕の上の世代の方が見たら、『なんか懐かしい』というようなものができあがりました。監督は80年代のテイストを入れたと言ってくれています」と明かし、「コメディーでもあり、シリアスなドラマでもある人生の旅のドラマを見ていただきたいなと思います!」と呼びかけた。

 「I ターン」は、7月12日から毎週金曜深夜0時12分放送。

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