松下洸平:「スカーレット」の八郎役で脚光 初の朝ドラまで「箸にも棒にもかからない日々」の数年間

テレビ
NHKの連続テレビ小説「スカーレット」に十代田八郎役で出演している松下洸平さん(C)NHK

 戸田恵梨香さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「スカーレット」に、信楽にやってきた陶工・十代田八郎役で出演している俳優の松下洸平さん。松下さんは今回が初の朝ドラで、素朴で誠実、ちょっぴり“乙女”な八郎を好演し、お茶の間の関心を一身に集めている。「スカーレット」を通じて松下さんのことを「知った」というドラマファンも多いと思うが、松下さん自身も「スカーレット」の八郎役にたどり着くまでを「実は何度も朝ドラのオーディションを受け続けてきて、箸にも棒にもかからない日々を数年間経験していました」と振り返っている。また「実家に帰るたび、いつも朝ドラを見ている母から『朝ドラに出ないの?』と言われていた」といい、「ですので、朝ドラ出演の報告をしたときの母の喜びを見たときは、本当にいい親孝行をしたなと思いました」と明かす松下さんに話を聞いた。

 ◇信楽ロケ初日は「倍ほど緊張」 戸田恵梨香には「こんなに頭のいい女優さんはいない」

 「どんな撮影でも初日は緊張するものですが、信楽ロケの初日は『いま、自分は朝ドラに出ている!』と思うといつもの倍ほど緊張してしまって、記憶があんまりないんです」と語る松下さん。演じる八郎の印象は「子供のころも、決して目立つ存在ではなかったと思うし、根っから明るい性格ではなかったかもしれませんが、ものすごく真っすぐで真面目で、何事に対しても一生懸命、誠意を持って取り組める青年」で、「演じていて分かるのですが、誰よりも人に対する愛情の深さがある人だと思います」と話す。

 ドラマの第10週「好きという気持ち」(12月2~7日)では、陶芸を通して、ヒロイン・喜美子と八郎が惹(ひ)かれ合う姿が描かれたが、喜美子役の戸田さんについては「お芝居をちゃんと理論立てて、物事を整理する力があるのですが、最終的には感情を軸として動くことのできる人。多くの映像のお仕事を続けてきたからこその瞬発力だと思います」との印象で、「こんなに頭のいい女優さんはいない、本当にかなわないなと思います」と脱帽する。

 さらに松下さんは、「僕はずっと舞台をやってきて、1カ月間を通して戯曲を読みとっていくという『脳』なんですが、戸田さんはこの瞬間どうするのかという前後のことも考えながら動ける方だと思うんです。さらに僕はどちらかといえば気持ちで進むタイプなんですが、戸田さんは冷静に理論立てて物事を進められる方です」と役者としてタイプの違いを説明。「そんな自分にないものを常に戸田さんに補ってもらいながら演じています」と続けると、「たまに戸田さんがうまくいかないとき、僕が動きを変えてみたりすると、またそれに対して感情を伴った動きを返してくれたりもして。そうやっていいコミュニケーションをとりつつ演じられるのは、やりやすくて有り難いです」と感謝していた。

 ◇陶工の仕事に魅力と強い思い入れ 「正解は自分の中にしかない」

 松下さんは八郎として吹き替えなしの作陶にも挑戦している。陶芸は高校時代に少しだけ体験した程度。「当時、僕は美術科にいたのですが、そこで何度か経験しました。でもはるか昔のことですし、ここまで本格的にやったことはないので、一から学ばなければと思って、今年の4月ごろから徐々に撮影と並行してけいこをやらせていただいてます」と明かす。

 「陶工」という職業については、「『陶芸家』と違って『陶工』は商業ベースで一日100個単位のお皿を作らなければいけない。それで生計を立てているわけですから。本当にパワーがいる作業だと思いました。それが楽しいと思えるのは、僕自身がものを作るのが好きだからだと思います」とかなり魅力を感じている様子。

 「ゼロから何かを作り出して人に届けるという、この一連の作業をすべて自分一人で作っていくところに、演劇やドラマの仕事とはまた違った魅力を感じます。正解は自分の中にしかないと思うので、自分と向き合ってものを作っていく、自分の世界を一つのものに込めていく作業……。それは絵を描くのも陶芸で器を作るのも一緒なんだなと思いました」といい、「楽しいと言えるうちは、まだ本当の意味で陶芸の世界を知らないんだろうなとも思うんですけれど、やればやるほど難しいし、分かった時の喜びは実際にものを作っている人間にしかわからない喜びなので、それを少しでも感じられるのは幸せなことだと思います」と思い入れの強さをのぞかせていた。

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