M-1グランプリ2024 決勝戦
決勝戦 FIRST ROUND 前半戦 1~5組目
12月22日(日)放送分
俳優の内藤剛志さんが主演するテレビ朝日のドラマスペシャル「全身刑事」が2月2日に放送される。このほど、内藤さんが演じるひたすら「なぜ?」と問いかける異色の刑事・名瀬(なぜ)裕太郎や、笠松将さんが演じるそのバディーの海東隼人の姿が写し出された場面写真や、内藤さんのコメントが公開された。場面写真には、山手中央署の署長・羽倉樫弥(はぐら・かしや)役の古田新太さんや、中山忍さん演じる県警捜査一課の紋田伊代の姿も写し出されている。
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内藤さんが今回演じる名瀬裕太郎は、「なぜ?」を連発して人々の心の闇に迫っていく……という役どころ。演じるにあたっての思いを「推測でモノを言わず、“なぜそうなるのか?”“なぜそう思うのか?”……虚心坦懐(たんかい)に聞く刑事がいたらどうなるのか、そこが本作でいちばんのチャレンジ。演技には“正解”がなく、新作だからこそ手探りで、日々悩みながら撮影に臨みました」と振り返った。作品については「せりふ量も多く、会話劇みたいなところがあって、せりふの一言一言に仕掛けや伏線が張られているため、言い間違えたり、飛ばしたりできない脚本だなと思いました」と話し、特に取り調べのシーンについては「演劇的な要素も感じられる作品で、特に取調室は舞台のよう……。僕もこんな取り調べは、初めてやりました(笑い)」と話し、これまで数々のドラマで刑事を演じた内藤さんも驚くようなシーンだったと明かした。
ドラマは神奈川県警が舞台。学生時代、“伝説のクイズ王”として鳴らし、歴代トップの成績で警察庁に入った海東隼人(笠松さん)は、その雑学知識を事件捜査になかなか応用できず、修業のために神奈川県警へ出向。すると殺人事件が発生し、県警捜査1課の紋田伊代(中山さん)とともに臨場する。被害者は輸入雑貨販売会社の経営者・九条佑香(鳥居かほりさん)で、ハンマーで後頭部を殴打され殺害されたようだった。
凶器のハンマーは、消防士が人命救助の際に用いるものと判明。被害者の通話記録から、佑香がたびたび電話でクレームをつけていた消防士・佐村依宏(尾美としのりさん)の存在が浮上する。佐村は捨て身の人命救助で幾度も表彰を受けてきた“伝説の消防士”と呼ばれる男だったが、消防署の近くに住んでいた佑香は「訓練の声がうるさい」などと、佐村に文句をつけていたという。しかも、どうやら佐村はハンマーを無くした様子。怪しんだ海東は、ためらうことなく佐村を連行する。
ところが直後、海東は捜査本部を置いた山手中央署の署長・羽倉樫弥(古田さん)に呼び出され、ベテラン刑事を捜査に加えると告げられる。現れたのは、総務課の備品管理課・名瀬裕太郎(内藤さん)。海東は備品管理係に何を教われというのかと反発するが、羽倉によると名瀬は1年間の休職を経て備品管理課に異動するまで、人生のほとんどを刑事として過ごしてきた男。つまり頭のてっぺんからつま先まで“全身そのものが刑事”といっても過言ではない人間だという。仕方なく、その“全身刑事”名瀬と共に佐村の取り調べをする海東だったが、名瀬は佐村を取り調べる海東に対し「なぜ?」を連発。しかも、佐村は何を問われても黙秘を貫くばかりで、海東はすっかりペースを乱されてしまい……というストーリー。
ドラマスペシャル「全身刑事」は、2月2日午後9時に放送。
――新シリーズのオファーを受けたときの心境は?
刑事役をさまざま演じてきたからこそ新しいことをやりたいという思いもあり、まずはチャンスを与えてくださったことがうれしかったですね。自分自身、ゼロからチャレンジした感があって、今までにないものができたという手応えを感じています。
――脚本を読んだときの感想は?
ミステリーなので“事件の謎解き”がメインなのですが、せりふ量も多く、会話劇みたいなところがあって、せりふの一言一言に仕掛けや伏線が張られているため、言い間違えたり、飛ばしたりできない脚本だなと思いました。演劇的な要素も感じられる作品で、特に取調室は舞台のよう……。僕もこんな取り調べは、初めてやりました(笑い)。僕は“真実は一つじゃない”というのがこの作品のテーマだと思っているのですが、決して難解なドラマではなく、泣ける場面もある、血の通ったヒューマンミステリー。ぜひ皆さんで楽しくご覧いただければと思います。
――主人公・名瀬裕太郎のキャラクターについてはどんな思いを?
名瀬は、「なぜ?」を連発する男。実は、従来の刑事モノでは、刑事は自らの推測で話を進めていくんですよね。例えば「お前はあの日公園にいただろう」「だからお前が殺したんだろう」とか……。それはドラマを進めるためにある意味、仕方がないことなのですが、本作ではそれをやめました。
推測でモノを言わず、「なぜそうなるのか?」「なぜそう思うのか?」……虚心坦懐に聞く刑事がいたらどうなるのか、そこが本作で一番のチャレンジ。演技には“正解”がなく、新作だからこそ手探りで、日々悩みながら撮影に臨みました。
――本作でがっつりバディーを組んだのが、海東隼人役の笠松将さん。笠松さんと共演した感想は?
もともと笠松くんのことは知っていましたが、昨年「科捜研の女」で共演したとき、彼の芝居がすごく面白かったんです。いったいどんな人物なのか興味が湧いて、ついつい合間に自分から話しかけちゃいました(笑い)。だからこそ今回のキャスティングを聞いて思ったのは、“やっぱりスゴイ俳優さんは頭角を現してくるんだな”ということ。笠松くんは役に対して真っすぐで芝居に対する角度みたいなものがすごくいい! 役をどう演じるか、自分の中にきちんとデザインを持っているんです。前日に「このシーンはこうやりたいんですけど……」と提案してくれることもあって、前向きで熱い男。僕も20代のころはあんな感じだったので、彼と僕は俳優としてのあり方が似ているなと思いました。
――紋田伊代役・中山忍さんと本作で共演した感想は?
中山忍さんとは共演経験が多々あり、逮捕したことも疑ったこともほれられたこともありました。もちろん役柄ですが……(笑い)。ミステリードラマには欠かせない、技術と安心感のある女優さんですが、今回は共演者というより、“共闘者”! 毎日一緒に撮影に立ち向かってくれて、とても頼りにさせていただきました。
――署長・羽倉樫弥役の古田新太さんと本作で共演した感想は?
大好きな俳優さんの一人で今回3度目の共演ですが、とにかく芝居がうまい! いろいろな“手”を持っていて、ぶっ飛んだシチュエーションとリアルとのすき間を芝居で埋める力がある。まさに“巧者”ですね。この作品の色合いも、古田さんが存在するか否かで、まるで違う気がします。でもいつもくだらない話ばかりしていて、なぜかこれまで一度も彼と芝居について話し合ったことがないんです(笑い)。
――「全身刑事」というタイトルについてはどんな感想を?
このタイトル、僕自身とても気に入っています。“全精力を傾けて仕事をしている”という意だと思いますが、“変なタイトルだけど、どんなドラマなのかな”と思って見ていただいて、見終わった後に“なるほど”と得心してもらえたらうれしいですね。ぜひたくさんの方に見ていただいて、第2弾へとつなげることができたら、ありがたいですね。
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