放課後カルテ
第10話(最終話) これからも健康でいてほしい
12月21日(土)放送分
俳優の長谷川博己さんが主演を務める2020年のNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」。3年ぶりの戦国大河として1月19日にスタートすると、“緑茶毒殺”でお茶の間を震撼(しんかん)させた斎藤道三(本木雅弘さん)、“ボンバーマン”こと松永久秀(吉田鋼太郎さん)を筆頭に、濃いめのキャラが次々と登場し、人気を集めている。3月1日放送の第7回「帰蝶の願い」からは、染谷将太さん演じる織田信長が本編に姿を見せる。一部で「イメージと違う」という声も上がっているが、染谷さんがどう信長を演じるのか、期待は高まるばかり。ここでは、過去の大河ドラマの“信長俳優”をおさらいする。
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「麒麟がくる」は59作目の大河ドラマで、1991年放送の「太平記」などで知られる池端俊策さんのオリジナル脚本。若いころ、下克上の代名詞・美濃の斎藤道三を主君として勇猛果敢に戦場を駆け抜け、その教えを胸に、やがて織田信長のもとで、多くの群雄と天下を巡って争う智将・明智光秀が主人公。ドラマでは謎めいた光秀の前半生に光を当て、戦国の英傑たちの運命も描く、エネルギッシュな群像劇となる。
信長は、光秀が尾張で出会う織田信秀の嫡男。光秀との出会いが、信長自身の運命も変えていく……。キャストビジュアルのキャッチコピーは「尾張の若きうつけ者」だ。
役を演じる染谷さんといえば、これまで数々の映画やドラマに出演。役者としての実力に疑いの余地はない。2015年公開の映画「バクマン。」の新妻エイジ役や、昨年放送の連続テレビ小説「なつぞら」の神地航也役といった、才気あふれるキャラクターをキレキレの演技で表現するのはお手のもの。「なつぞら」の制作統括・磯智明チーフプロデューサーは、染谷さんの印象を「打席に立てばホームラン」と語っていたが、今回は果たして……。
1963年に始まった大河ドラマで、“戦国もの”とされるのは「麒麟がくる」を含めて20作ある。最初の“戦国大河”は1965年の「太閤記」で、このときは高橋幸治さんが織田信長を演じた。次に信長が大河ドラマに登場したのは、1969年の「天と地と」。同作で杉良太郎さんが信長役を務めると、その後は1973年の「国盗り物語」で高橋英樹さん、1981年の「おんな太閤記」で藤岡弘、さん、1983年の「徳川家康」で役所広司さん、1988年の「武田信玄」で石橋凌さんが“信長俳優”として大河ドラマの歴史に名を刻んだ。
いずれも名優と呼ぶにふさわしい役者ばかり。ちなみに1978年の「黄金の日日」では高橋幸治さんが、1989年の「春日局」(同作は“戦国もの”に含まれていない)では藤岡弘、さんが信長役で“再登板”している。
1990年以降の大河ドラマの“信長俳優”リストに目を向けると、緒形直人さん(1992年「信長 KING OF ZIPANGU」)、渡哲也さん(1996年「秀吉」)、反町隆史さん(2002年「利家とまつ」)、舘ひろしさん(2006年「功名が辻」)、佐久間二郎さん(2007年「風林火山」)、吉川晃司さん(2009年「天地人」)、豊川悦司さん(2011年「江~姫たちの戦国~」)といった名前が並ぶ。改めて振り返ってみると、顔ぶれは実にバラエティー豊かだ。
記憶に新しいのが、2014年「軍師官兵衛」の江口洋介さん、2016年「真田丸」の吉田鋼太郎さん、2017年「おんな城主 直虎」の市川海老蔵さん。「麒麟がくる」で語りを担当している海老蔵さんは、“魔王感”全開の信長として、話題になった。
昨年3月の出演発表の際、染谷さんは「まさか自分が(信長を)演じるとは思ってもみませんでした」と明かしつつ、「制作陣の皆さんも、新しい革新的な信長を一緒に育てていきたいとおっしゃっていて、こんなにぜいたくなことはない」と語っていた。そんな染谷さんが体現する“革新的な信長”を、初登場からお見逃しなく。
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