わたしの宝物
第6話 生まれ変わったら本当の親子になれるかな・・・
11月21日(木)放送分
俳優の長谷川博己さん主演の大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」(NHK総合、日曜午後8時ほか)の第13回「帰蝶のはかりごと」(4月12日放送)から、佐々木蔵之介さんが演じる藤吉郎(のちの豊臣秀吉)が登場する。小柄だったとされる秀吉を、身長180センチを超える佐々木さんが演じることについて、「イメージと違う」という声も一部で上がっていたが、一足先に登場した“童顔丸顔の織田信長”こと染谷将太さんが、「打席に立てばホームラン」という高い演技力で、批判を一気に吹き飛ばしたあとだけに、佐々木さんが体現する高身長の「新しい秀吉」に視聴者の期待は早くも高まっている。ここでは、過去の大河ドラマの“秀吉俳優”をおさらいする。
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「麒麟がくる」は59作目の大河ドラマで、1991年放送の「太平記」などで知られる池端俊策さんのオリジナル作。若いころ、下克上の代名詞・美濃の斎藤道三を主君として勇猛果敢に戦場を駆け抜けると、その教えを胸に、やがて織田信長のもとで、多くの群雄と天下を巡って争う智将・明智光秀(長谷川さん)が主人公。ドラマでは謎めいた光秀の前半生に光を当て、戦国の英傑たちの運命も描く、エネルギッシュな群像劇となる。
佐々木さん演じる藤吉郎は、最下層の農民だったが、持ち前の人懐っこさと庶民ならではの自由さを武器に、信長の家臣として頭角を現していく……というキャラクター。キャストビジュアルのキャッチコピーは「光秀最大のライバル のちの“秀吉”」となっている。
佐々木さんは、2007年に放送された「風林火山」以来、13年ぶりの大河ドラマとなる。昨年6月の出演発表の際には、歴代の秀吉俳優をネットで調べたことを明かし、「もうたくさんの先輩方がいて歯が痛くなった」と役の重圧を明かしていたが、果たしてどんな演技を見せくれるのか、興味は尽きない。
1963年に始まったNHK大河ドラマで、“戦国もの”とされるのは「麒麟がくる」を含めて20作ある。最初の“戦国大河”は1965年の「太閤記」で、このときは緒形拳さんが秀吉を演じた。
次に秀吉が大河ドラマに登場したのは、1969年の「天と地と」。同作で浜田光夫さんが秀吉役を務めると、その後は1971年の「春の坂道」で中村芝鶴さん、1973年の「国盗り物語」で火野正平さん、1981年の「おんな太閤記」で西田敏行さん、1983年の「徳川家康」で武田鉄矢さん、1987年の「独眼竜政宗」で勝新太郎さんが“秀吉俳優”として大河ドラマの歴史に名を刻んだ。
いずれも「名優」と呼ぶにふさわしい役者ばかり。ちなみに1978年の「黄金の日日」では、“初代”の緒形さんが秀吉役で再登板している。
平成以降の大河ドラマに目を向けると、藤岡琢也さん(1989年「春日局」)、仲村トオルさん(1992年「信長 KING OF ZIPANGU」と1993年「琉球の風」)、竹中直人さん(1996年「秀吉」と2014年「軍師官兵衛」)、香川照之さん(2002年「利家とまつ」)、柄本明さん(2006年「功名が辻」)、笹野高史さん(2009年「天地人」)、岸谷五朗さん(2011年「江~姫たちの戦国~」)といった名前が並ぶ。
仲村さんは佐々木さん同様に高身長、かつまれに見るイケメンの秀吉だったが、印象の強さでいうと、そのものズバリの「秀吉」(と18年後の「軍師官兵衛」)で秀吉を演じた竹中さんに軍配は上がるだろう。
記憶に新しいのが、2016年「真田丸」の小日向文世さんだ。当時「ハマり役」「目が笑っていない」「怖すぎる」などの声が上がり、大きな注目を集めた。そんな「真田丸」から4年、新たな時代を切り開く戦国大河=「麒麟がくる」で、佐々木さんはどんな「新しい秀吉」を披露してくれるのか、ここから先のドラマに注目だ。
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