麒麟がくる:回を重ねるごとに増す帰蝶の存在感 「胆力」は川口春奈そのもの?

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NHK大河ドラマ「麒麟がくる」で帰蝶を演じる川口春奈さん (C)NHK

 俳優の長谷川博己さん主演のNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」(総合、日曜午後8時ほか)で、“美濃のマムシと恐れられた男”斎藤道三(本木雅弘さん)の娘にして“尾張の若きうつけ者”織田信長(染谷将太さん)の妻・帰蝶を演じる川口春奈さんが話題だ。ドラマには1月19日放送の第1回「光秀、西へ」から登場。気高く、凜(りん)としたたたずまいは戦国の姫にふさわしく、ピュアすぎるがゆえに狂気的に見えてしまう信長を体現する染谷さんとの相乗効果もあって、「回を重ねるごとに存在感を増している」といっても過言ではない。そんな”帰蝶”=川口さんの魅力を探った。

 ◇度胸としたたかさ… 病床の信秀の前で「マムシの娘」の片りん

 川口さんが帰蝶として存在感を放つようになったのは、やはり序盤の紆余(うよ)曲折(最初の夫を父に毒殺される、または光秀にフラれる)を経て、信長の元へ嫁いでからだろう。最初は信長を疎み、弟の信勝(木村了さん)ばかりを可愛がる信秀(高橋克典さん)の継室・土田御前(檀れいさん)の前でやや縮こまっていたものの、孤独な信長と心を通わせる中で、徐々に「マムシの娘」としての片りんをのぞかせるようになる。

 4月5日放送の第12回「十兵衛の嫁」では、帰蝶が病床の信秀を訪ね、尾張の重要拠点の末盛城を、信長ではなく信勝に委ねた“真意”を聞き出そうとする姿が描かれたが、「話してくれたら医者を呼ぶ」と交換条件をちらつかせるという、いささか大胆な行動に、帰蝶という人間の度胸としたたかさを見た気がした。

 また帰蝶は、信長のところに戻ると、“信秀の言葉”として「尾張を任せる……。強くなれ」と告げ、信長を奮い立たせたが、このときの帰蝶の含みのある表情も実に印象的だった。

 一連のシーンについて、川口さんも「やはり帰蝶はマムシの道三の娘だなと思いました」といい、「敬意を持って(信秀に)お願いしているけど、話してくれたら医者を呼びますと、交換条件を出して交渉している。頼もしくもあり、しぶとさも感じます」と印象を語っていた。ここで帰蝶が見せた「胆力」は、時代劇初挑戦ながら、臆することなく役を手中に収めようとする川口さんそのもののようにも見えた。

 ◇帰蝶の敏腕プロデューサーぶりに沸いた第13回では「勝利の笑み」も

 第12回以上に帰蝶の「胆力」が発揮されたのが、4月12日放送の第13回「帰蝶のはかりごと」だ。副題もそのものズバリだったが、後半はまさに川口さん演じる帰蝶の独壇場だった。

 この回は、帰蝶のもとに道三から信秀の家督を継いだ信長と「会見したい」という内容の文が届く。自分をおびき出して、殺す気ではないかと道三を疑う信長。そこで帰蝶は、父・道三の思い通りになるまいと、信秀が生前ひいきにしていた旅芸人の伊呂波太夫(尾野真千子さん)を訪ねると、腹の探り合いを制し、傭兵(ようへい)集めを引き受けさせる。

 さらに帰蝶は、信長が道三との会見に着ていく服まで細かく指定。迎えた会見の日、道三が目にしたのは、おびただしい数の鉄砲隊を引き連れて現れた信長だった……と展開した。帰蝶の敏腕プロデューサーぶりに、SNS上は「帰蝶、やるう~!!」「策士 帰蝶!」「さすがマムシの娘」「帰蝶様の敏腕ぶりに震えている」などと盛り上がりを見せた。

 なんと言っても秀逸だったのが、道三が信長の隊に驚きの声をあげているころ、尾張に残った帰蝶が一人、してやったりとばかりに笑顔を浮かべながら、茶を飲むシーンだ。自分の父との戦に加え、それでもまだ懐疑的だった一部の視聴者に完全勝利を収めた瞬間で、堂々とした姿に、改めて“女優・川口春奈”の「胆力」を感じた。

 ドラマが始まる前、「時代劇は初挑戦で、帰蝶という役柄を大切に、大胆かつ丁寧に、そして芯のあるさまを全身全霊で演じさせていただいています。帰蝶は知れば知るほど奥が深く、激動の時代を生きた姿は皆様に共感していただけると思いますので、ぜひともご覧ください」とコメントしていた川口さん。そんな川口さんが全身全霊で演じる帰蝶は、今後も大河ファンを大いに楽しませてくれるだろう。

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