野々村はなの:福崎那由他&山口貴也&福田愛依と四角関係 ショートドラマ「彼はやさしさがすぎる」

「THE LAST SCENE-彼はやさしさがすぎる-」に出演した(左から)山口貴也さん、野々村はなのさん、福崎那由他さん、福田愛依さん
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「THE LAST SCENE-彼はやさしさがすぎる-」に出演した(左から)山口貴也さん、野々村はなのさん、福崎那由他さん、福田愛依さん

 動画配信サイト「YouTube」のドラマチャンネル「僕等(ら)の物語」で、ショートドラマ「THE LAST SCENE-彼はやさしさがすぎる-」が6月28日から配信。同チャンネルは、若手俳優が活躍できる場所を作る目的で開設。第1弾として「彼はやさしさがすぎる」を含む四つのショートドラマ「THE LAST SCENE」を配信する。「彼はやさしさがすぎる」に出演する、野々村はなのさん、福崎那由他さん、山口貴也さん、福田愛依さんに話を聞いた。

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 「彼はやさしさがすぎる」は、あらゆる人々に無償の優しさを振りまく平野良太(福崎さん)が、彼女の宮田詩織(野々村さん)との待ち合わせに遅れたことから、その元彼・山崎俊(山口さん)と俊の今カノ(福田さん)を巻き込んで起こる、ちょっとした騒動を描く。

 野々村さんは自身が演じる詩織について、「元彼からDVを受けていたみたいな設定なのですが、そこからどうやって逃げたのかというのは体験したことがない。いろいろ考えました」と話し、「本当にダメ男ばかりに惑わされていますが、その中で自分の感情と戦って表情がすごく変化していくところを見ていただければ」と呼びかける。

 そんな詩織を優しさで振り回してしまう平野役の福崎さんは、「普通の人ではあり得ないぐらいの優しさを持った男。いろんな登場人物の方と関わっていく中で、どれだけ優しさを貫けるかいうところを見てほしい」と語るも、「(平野の優しさは)やろうと思ってもできない。小っ恥ずかしいなという感じでできないことが多いけど、ある意味では感化されたというか、こういう人がいたらいいなって思った(笑い)」という。

 また、詩織の元彼・俊を演じる山口さんは、「今回は少し悪い役なのですが、僕にも強がって思ったことを人に伝えられない思春期独特の時期があったので、自分の中のそういう要素は参考になりました」と明かし、「そこで俊が気づく愛の形や成長したところを見てもらえれば」と話す。

 そんな俊の今カノ役の福田さんは、「台本にチャラい女子という一言がそえられていたのですが、意外といろんなタイプの方がいるので難しいなと思いつつ、私が思うチャラい女の子を頑張って演じています」と切り出し、チャラさを出すため、「服装から入っています。俊の肩に手を置くという描写もあり、その置き方もチャラく絡んでいければ。せりふが少ない分、一言に重みを持って言葉を伝えたい」と意欲を見せる。

 ◇平野の優しさには共感できない!?

 今作のテーマの一つが優しさだが、冒頭の詩織によるモノローグで特徴的なエピソードが描かれる。福崎さんは、「自分の中の想像の本当に優しい人、誰にでも優しい人というのはあったのですが、モノローグの中で雨が降っていて、詩織が一緒にいるのに道行く人に傘をあげてしまう」と驚き、「詩織はぬれてもいいんだなって(笑い)。ある意味、そういう平野の思想、行動を詩織は理解してくれていると考えているから、平野は自分がそうであるように詩織も自分を特別に思っていると考えているのでは」と心情を分析する。

 そんな平野の行動に対して野々村さんは、「だいぶびしょぬれだったよね(笑い)。バケツから水をかぶるぐらい」と詩織目線で“非難”すると、福崎さんは、「人がぬれていたら『あっ』とはなりますけど、彼女をぬらしてまではやらないですね」と苦笑いで“弁解”する。

 平野の誰にでも等しく優しさを振りまく行動には、「優しさの場所が違う。自分(詩織)は特別であってほしい」という野々村さんだが、「ぴったりイメージ通り。『ごめんごめん』って謝った後ケーキを食べるシーンの笑顔を見て、『優しそうだな』って思いました」と福崎さんの優しい雰囲気を絶賛する。

◇俳優業に生かすために工夫していることは?

 今作に限らず、普段から俳優業に生かすために意識していることはあるか聞いてみると、福崎さんは、「作品の舞台や題材になるような場所には自分で行って想像して動くということ。例えば病院が題材になっていたら、行ってみてそこで初めて感じる第一印象とかも大事にしたい」と答える。

 同じ質問に野々村さんは、「高校生の時はキャピキャピしているような高校生の役が多くかったのですが、大学生になり、役も年齢と共に変わってくるので、大人の落ち着きみたいなものを手にしようと思った」と切り出し、「極端ですが高校の時のように外に遊び行くのをやめて家にこもって孤独を味わうみたいなことをしてみました」という。その結果、「実はインドアの方が性に合っているかもしれない(笑い)。クロスステッチで今大きめの家をつくっています」と笑顔を見せる。

 一方、福田さんは、「カメラが回っているから意識して動くのではなくて、普段の生活から仕草というものを意識し、カメラの前でも自然にできるようにしたい。せりふを言うだけではなく、その中で普段の生活を取り入れられるようにしています」と日常の動きを演技に生かせるよう工夫していることを明かす。

 山口さんは、「そのとき見ている作品の登場人物がやっている動きにつられて、テレビの前でやっちゃったりする(笑い)」と言い、「例えば家事もきっちりこなすシングルファーザーを見たら自分も朝早く起きてとか、不良っぽい高校生が出てくるマンガを読んで家の中で『おい!』と言ってみたり、1回まねするのは意外とやります」と話す。

 そんな彼らに今後の目標を聞くと、「明確なものを自分で見つけている時期なので、今は少しずつ作品に携わらせていただいて吸収と学びを多くしていきたい」と福田さん。福崎さんは同じ質問に、「基本的なことですが人の心を動かせる役者になりたいなということを大事に考えている。そこはぶらさず、そういう役者になれたら」と意欲を見せる。

 そして野々村さんは、「私が出ているから見ようとか、あの子が出ているなら見てみたいと視聴者の方に思ってもらえたらうれしい。そうなれるように頑張ります」と力強く語っていた。

 ショートドラマ「THE LAST SCENE-彼はやさしさがすぎる-」はYouTubeのドラマチャンネル「僕等の物語」で、6月28日から配信。(取材・文・撮影:遠藤政樹)

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