俳優の長谷川博己さん主演のNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」(総合、日曜午後8時ほか)第34回「焼討ちの代償」が11月29日に放送された。同回終了後、正親町(おおぎまち)天皇を演じている歌舞伎俳優の坂東玉三郎さんがドラマの公式ツイッターでコメントを発表。「弟・覚恕(かくじょ、春風亭小朝さん)のことをおぞましく思ってほしいと監督から言われたけれど、自分としてはおぞましさより哀れみの感情のほうが強くて……、それを切り離すのが大変でした。また、比叡山の戦いについて『無残な戦じゃ』とつぶやく際、なぜか本能寺の変のことが頭をよぎりました」と振り返った。
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第34回は、残虐極まりない比叡山の焼き討ちを目の当たりにした摂津晴門(片岡鶴太郎さん)は、将軍・義昭(滝藤賢一さん)に、もう信長(染谷将太さん)と手を切るべきだと進言する。さらに摂津は、大和の松永久秀(吉田鋼太郎さん)と筒井順慶(駿河太郎さん)の内戦に加わり、筒井側につくことで、その立場を表明すべしと迫るのだった。
光秀(長谷川さん)は、娘の治療で訪れた東庵(堺正章さん)の診療所で、駒(門脇麦さん)から、義昭は筒井に味方し、信長から離れることを決めたと聞かされる。恐ろしい代理戦争の計画を回避すべく、じかに松永と筒井を引き合わせる和平工作を画策するが……。同回では、石橋凌さん演じる武田信玄が初登場した。
“帝(みかど)”こと正親町天皇が比叡山の焼き討ちについて、信長が「褒めてほしそうだった」から「褒めてやった」と明かすシーンもあり、SNSでは「ひえーーー帝怖っ」「美しく怖い帝」「心臓ヒュンッてなった。怖い、この帝怖い」「お優しげでお怖いお方だわ~」「主上の信長の心の内を見透かしたお言葉。主上の御心を分からず、褒められたと無邪気に喜ぶ信長。なんと恐ろしい描写だろうか」といった声が上がっていた。
「麒麟がくる」は59作目の大河ドラマ。1991年放送の「太平記」などで知られる池端さんのオリジナル作。ドラマでは謎めいた明智光秀の前半生にも光を当て、戦国の英傑たちの運命も描く、エネルギッシュな群像劇となっている。
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