上白石萌音:「恋つづ」「ボス恋」Pに聞く“火10枠”再起用の理由 「抜群の“コメディエンヌ”力と親しみやすさ」

連続ドラマ「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」で主演を務める女優の上白石萌音さん(C)TBS
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連続ドラマ「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」で主演を務める女優の上白石萌音さん(C)TBS

 女優の上白石萌音さんが新米ナースを演じたドラマ「恋はつづくよどこまでも(恋つづ)」のスタッフが再集結して制作されている火曜ドラマ「オー!マイ・ボス!恋は別冊で(ボス恋)」(TBS系、火曜午後10時)。上白石さんは「仕事も恋愛もほどほどに。人並みで普通の幸せを手にしたい」という主人公・鈴木奈未を好演している。「現場ではいつも笑顔でスタッフ、キャストに接してくれて、皆、萌音ちゃんのことが大好き」と話す「ボス恋」編成・宮崎真佐子、松本明子両プロデューサーに、上白石さんを再び起用した理由を聞いた。

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 ◇奈未は「ドラマの主人公らしくない女の子」

 「恋つづ」は、上白石さんと俳優の佐藤健さんの共演で、昨年1~3月に放送されたドラマで、看護師の七瀬(上白石さん)と、超ドSなドクターの天堂(佐藤さん)の恋模様をユニークに描いた。胸キュンの名シーンが数々登場し、話題を集めた。

 「ボス恋」は、ファッション誌編集部を舞台に、地方育ちの平凡な主人公・鈴木奈未(上白石さん)が、鬼編集長・宝来麗子(菜々緒さん)の雑用係になったことから、仕事に、恋に全力で突っ走る“胸キュン”お仕事&ラブコメディー。「恋つづ」のスピンオフ「まだまだ恋はつづくよどこまでも」を担当した田辺茂範さんのオリジナル脚本だ。

 上京したての頃は、電車の乗り換えもわからなかった奈未だったが、ファッション雑誌編集部に配属され、麗子の雑用係として奮闘を続けるうちに、少しずつ成長。麗子から「ありがとう」と言われるまでに。

 そんな奈未について、「ドラマの主人公らしくない“人並みが一番!”な女の子」と説明した両プロデューサー。頑張り屋ではない、人並みに生きようとしているという“主人公らしからぬ”主人公を、応援できるキャラクターにするのは本来とても難しいというが、「上白石さんは持ち前の親しみやすさと愛らしさで見事にやり切ってくれました」と話す。

 ドラマが始まる前に、上白石さんは「奈未は意外とちゃっかりしているような、なるべく怒られずに生きたいというような、すごくみんなが持っているような気持ちを、役に投影できればいいなと思います」と話していた。また、「奈未が思うことは、『本当にそうだな~』と思って演じていますし、奈未が怒られるときは、私自身が言われているような気持ちになって、めちゃくちゃ痛いです。全部自分のこととして受け止めているので、愛着だらけですね」と話していた。

 ◇胸キュンシーンは「皆で楽しく、話し合いながら作っています!」 

 ドラマには、屈託のない笑顔が魅力的な“子犬系イケメン御曹司”潤之介(玉森裕太さん)と奈未の胸キュンシーンが登場し、多くの視聴者の心を掴んでいる。たとえば、第3話では潤之介からの“おでこキス”、第4話では雨の中での二人のキスシーン、第5話では潤之介が「充電」と言いながら、奈未にハグをする“充電ハグ”が登場した。

 とくに、雨の中でのキスシーンについては、「瞳の演技がすごい」と注目が集まった。また、2月23日に放送された第7話のラストで、長野県で潤之介と再会した奈未が、涙ながらに思いを伝えるシーンについても話題を集めており、SNSでは「何回見てもぐっとくる」「上白石萌音ちゃんの演技力にいつも魅了されちゃう」「目、涙、声で、愛おしさを表現していて。上白石さんの演技に引き込まれた」などのコメントが並んだ。

 プロデューサーによると、現場では、皆で楽しく話し合いながら、胸キュンシーンの撮影が行われているという。上白石さんいわく、「どこかで誰かが笑っている、ほんわかしたすごく居心地のいい現場」。そんな現場だからこそ、視聴者をキュンキュンさせるシーンが生まれるのかもしれない。

 ◇上白石萌音は「現場を明るい空気に」 

 プロデューサーは、上白石さんの「抜群のコメディエンヌ力」と「親しみのあるキャラクター」が「ボス恋」には必要不可欠と分析。中でも上白石さんのコメディエンヌっぷりは、視聴者に「奈未にまた会いたい」と思わせてくれる大きな要素となっているようだ。

 たとえば、黒い耳、黒い衣装に身を包み、ダークな“ワンコ”と化した“黒ジュン”(玉森さん)が、ベッドの上で奈未に強引に迫ろうとするシーン。これは奈未の妄想だったのだが、奈未が「ダメだって、潤之介さん。ダメ、ダメ!」と話していると……現実世界に戻り、潤之介から「えっ? このスウェット借りちゃだめ?」と言われてしまう。自身の妄想に恥ずかしくなってしまった奈未は、涼しい顔をしながら「えっ? いえ、どうぞ」と言ってその場を去って行く……。

 また、宇賀神(ユースケ・サンタマリアさん)が、麗子に水族館のチケットを渡したことを奈未に伝えたシーン。奈未は、テンション高めに「デートじゃないですか! あっ、それでか~! すべての謎は解けました! 今日の編集長、どこか上の空だったんですよ。原因は恋でしたか。水族館のチケット、もう大丈夫なんで! お二人で楽しんできてください! では!」とニヤニヤ。そんな上白石さんの演技に、つられてニンマリしてしまった視聴者も多いのではないだろうか。

 撮影の合間に行われたインタビューでは、主演として忙しい日々を送りながらも、「毎日朝から晩まで現場にいられて楽しいです」と笑顔を見せていた上白石さん。プロデューサーも、「(上白石さんは)大変な現場でもいつも明るい空気にしてくれる」と話しており、それがドラマにも表れているとも話していた。演技力に定評のあることに加え、現場から愛される上白石さんの人柄も、再び起用したくなる理由なのかもしれない。 

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