ライオンの隠れ家
最終話 僕たちの新しい始まり
12月20日(金)放送分
人気グループ「TOKIO」の長瀬智也さん主演の連続ドラマ「俺の家の話」(TBS系、金曜午後10時)に出演する俳優の井之脇海さん。寿一(長瀬さん)を尊敬するプロレスラー・プリティ原を演じており、視聴者からは「プロレスラー感がすごい」とその体形にも注目が集まっている。役作りで15キロ増量したという井之脇さんに、体作りや今作への思い、長瀬さんの印象を聞いた。
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「俺の家の話」は、宮藤官九郎さんが脚本を担当。ピークを過ぎたプロレスラー・観山寿一(じゅいち、長瀬さん)が、能楽の人間国宝である父・寿三郎(西田敏行さん)の介護のために現役を引退し、名家の大黒柱として、次々と一家に降りかかる困難に立ち向かう。そして謎の女性介護ヘルパー(戸田恵梨香さん)を巻き込みながら、家族と一致団結し、一家をまとめていくというストーリー。
井之脇さん演じるプリティ原は、「さんたまプロレス」に所属するプロレスラーで、寿一の引退試合では、寿一とタッグを組んだ。“ゾーン”に入ると理性を失う……という役どころだ。
レスラーに見えるように体作りを行ったという井之脇さん。長瀬さんをはじめ、“プロレスチーム”と話し合いながらトレーニングを行い、元々の体重の60キロから、1カ月弱で10キロ上げ、クランクインを迎えた。そこから5~6キロ増やし、現在も維持しているという。「“食トレ”でごはんを一日6食くらい食べて。白米を見るのが嫌になりながら……(笑い)」と振り返る。
9歳から子役としてキャリアをスタートした井之脇さん。実は、高校生のときに、長瀬さんの主演ドラマ「華麗なるスパイ」(2009年放送、日本テレビ系)で、長瀬さんの青年期を演じた経験がある。
「(当時、長瀬さんとは)現場でお会いはできなかったんですけど、そのときから『長瀬さんみたいな大人になりたいな』と思っていて。今回お会いして、一緒にプロレスシーンを作っていく中で、『本当にかっこいいお兄ちゃんだな』って」と長瀬さんの印象を明かす。
長瀬さんからは、プロレスシーンの撮影でけがをしないように気にかけてもらったり、体作りについて「プリティはプリティのペースでやればいいんだよ」と常に言ってもらったりしている。「僕もどこか気負っていた部分があったんですけど、長瀬さんのおかげでリラックスできて。『長瀬さんにそう言っていただいたから、頑張んなきゃ』みたいなモチベーションにもつながって。現場で、常に助けられています」と話す。
ちなみに、長瀬さんには、井之脇さんが「華麗なるスパイ」に出演した話はまだしていない。「いつか言おうと思って、待ち続けて、はや4カ月です(笑い)。空き時間は、『どうやったらプロレスのシーンが面白くなるか?』とか、『あの技だったら2人でもできるんじゃないか?』とか、『あの技は痛いから嫌だよね』とか(笑い)。プロレスや役の話をすることが多いです」と明かす。
宮藤さんの手がけた作品に出演するのは、映画「中学生円山」(2013年公開、宮藤監督)、NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」(2019年)に続き、3度目となる井之脇さん。
「『中学生円山』のときも、『いだてん』のときも、すごいコミカルに面白い脚本なのに、ほろっと泣けるところだったり、心あたたまるエピソードが盛り込まれていて。1時間のドラマ、2時間の映画を見る中で、その時間以上のものが凝縮されている脚本だなと思っていて」と“宮藤脚本”の魅力をコメント。そんな宮藤さんが書く台本が届くことを楽しみにしている。
自身が演じるプリティ原については、「宮藤さんの脚本によくいる“おばかキャラ”といいますか(笑い)、一生懸命なアホみたいな立ち位置だと思っています」と分析。そんなプリティを演じるのは楽しいといい、「プロレスシーン含めて、物語のスパイスになれるような存在になれたらいいなと思って。いつもの自分のテンションの幅から一つ飛び出して演じています。あとは、“プリティ”なので、可愛くなれればいいなと一生懸命やっています」と話す。
元プロレスラーの長州力さんらが集まる撮影現場は、“オンオフ”がしっかり切り替えられている。待ち時間は和気あいあいと話をしたり、皆で台本を読み、自主練を行っているのだという。一方で、「本番になると、特にプロレスシーンは、集中力を増して挑んでいます。目の前のことに対する真っすぐさ、みたいなものを学ばせてもらいました」と話した井之脇さん。撮影でリングに初めて上がったときのことについては、「男心をくすぐられるといいますか、わくわくしちゃって。すごくドキドキしました」と振り返る。
9歳からキャリアをスタートし、芸歴16年となる井之脇さんだが、日大藝術学部を卒業してから4年ということで、「気持ちとしては新入社員の感覚」と謙虚な気持ちで臨んでいる。
子役出身ということで苦労もある。悲しいときに泣き、楽しいときに笑う、子役時代に求められた芝居について、「型にはめてしまうところがあった」と振り返った井之脇さんは、「今はまだその型を崩している最中」と明かしながら、「大変でもあり、面白いというところでもあります」と話す。
今後も役者業を続けていきたいと考えているという井之脇さん。「役の人生に責任を持てる役者をモットーにやっているので、常に真摯(しんし)に全力でぶつかっていくことで、その役も、作品もよくなったらいいなと思います」と力を込める。
最後に、視聴者に向けて、「(今後は)より家族の話に焦点があてられていき、僕も脚本を読んだだけで泣いてしまいました。長瀬さん、西田さんはじめ、キャストの芝居が加わるとすごく深く泣ける、でも面白いものになっていると思います。ぜひ楽しみにしていただけたらうれしいです」と呼びかけた。
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2024年12月22日 01:00時点
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