少年忍者:「たった数日で役者の顔に」 純度の高さが成長へ 「文豪少年!」Pが明かす若きジャニーズJr.の姿

連続ドラマ「WOWOWオリジナルドラマ 文豪少年!~ジャニーズ Jr.で名作を読み解いた~」で主演を務める「少年忍者」=WOWOW提供
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連続ドラマ「WOWOWオリジナルドラマ 文豪少年!~ジャニーズ Jr.で名作を読み解いた~」で主演を務める「少年忍者」=WOWOW提供

 太宰治の「走れメロス」や芥川龍之介の「蜘蛛の糸」など、文豪たちの傑作小説を現代的な視点で捉え、新たな解釈のもとに映像化したWOWOWオリジナルドラマ「文豪少年!~ジャニーズJr.で名作を読み解いた~」が3月21日、スタートする。タイトルにもあるように、本作の主演を務めるのはジャニーズJr.。東西合わせて数多くのグループが切磋琢磨(せっさたくま)し合う中、今回ドラマに抜てきされたのが「少年忍者」だ。ドラマ初主演はもちろん、初出演というメンバーも多かったが、本作を手掛けた井上衛プロデューサーは「たった数日で役者の顔になっていく姿が印象的だった」と語る。その成長にはどうやら彼らの“純度の高さ”が関係しているようだ。

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 ◇「ただかっこいいだけじゃない」 繊細な意識で個を磨く22人

 企画のきっかけは、「文豪作品の本当の面白さを、若いジャニーズJr.が伝えることに意義があるんじゃないか」という井上さんの考えからだった。文豪作品には酒やたばこの描写も含まれるため、当初はJr.の中でも20代のメンバーを起用する予定だったが、「話し合いの中で、逆にもっと若い10代のメンバーで改変してみようという意見が出て、すごく挑戦的だと思いチャレンジすることにしました」と経緯を明かす。

 そこで選ばれたのが、14〜19歳の22人で構成される「少年忍者」。全10話の本作には15人のメンバーが出演し、うち12人が各話で主演を務める。キャスティングにあたり、井上さんはメンバーのレッスン風景を見学したり、彼らがYouTubeで展開している動画を見ながらパーソナリティーに迫っていったという。

 「最初は若くてかっこいい男の子が集まってわちゃわちゃとしている印象でした。でも、皆さんがお話しする様子などを見て、ただ22人が集まっているだけじゃなく、大勢いるメンバーの中で自分はどう個性を磨くかをすごく意識している。自分だけが目立ちすぎてもいけない、でもアピールもしていかなきゃいけないという環境で、一人一人が特技を身につけようと懸命なんです。年齢層もあるし、一見バラバラなのかと思いきや、それぞれが努力することで個性を発揮しつつ、一体感も生まれている感じがします」と、印象の変化を語った。

 ◇「会うたびに役者の顔に」 素直で真っすぐな姿勢が成長へ

 出演メンバーの中には、ドラマ初挑戦の人も。井上さんは「本読みの段階では正直心配な部分もあったので、分からないことはきちんと質問するように話しましたし、僕らからもアドバイスするようにしました。そうするうちに皆さん変わっていって、撮影自体は各話3〜4日ですが、日に日に“役者”になっていったんです。みんな、お芝居や撮影現場ってこうなんだと学んだり、スタッフの動き方や苦労などを毎日理解していったように思います。会う度に役者の顔になっていくのが印象的でした」と明かす。

 「以前ご一緒した『HiHi Jets』の高橋優斗さん、『美 少年』の那須雄登さんもそうでしたが、監督の相談を皆さんすごく素直に真っすぐ受け止めるんですよね。現場で吸収しようと努力しているし、何かを得て帰ろうという意識が強い。それに今回の撮影はタイトなスケジュールで、特殊なロケ場所に冬場なので寒さもあり……となかなか過酷だったのですが、皆さん前向きに文句も言わずやってくださいました」と、彼らの作品に臨む姿勢を絶賛する。

 さらに、「第9話に出演してくださった長谷川純さんがおっしゃっていたのですが、ジャニーズの皆さんには段取りでは台本は持たないという伝統があるみたいです。うまい、下手に関わらず、セリフは入れてくるものだと。それを少年忍者の皆さんも全員守っていて素晴らしいと思いました」と語ってくれた。彼らが数日で“役者”に変化していったのは、素直に、そして真摯(しんし)に取り組む“純度の高さ”があるからなのかもしれない。

 ◇1話の中で変化があらわに 少年忍者の「新たな一歩を見届けて」

 少年忍者の魅力はそれだけにとどまらない。井上さんは「皆さんとにかく吸収が早い。監督が少し要望を出しても、きちんと対応できるんです。やはり何千、何万人を前にステージに立っているだけあって、反射神経の良さはさすがだなと思いました」と感心する。

 現場ではメンバーならではのチームプレーを発揮する場面もあったといい、「同じ回に登場する小田将聖くんと田村海琉くんは、肩を寄せ合って台本を見ながら演技について相談していましたね。今日は安嶋秀生くんと檜山光成くんの撮影日ですが(取材は3月上旬)、実は20分ワンカットのシーンに挑戦中で。どちらかがセリフを詰まらせても、素に戻らないでうまくフォローを入れたりと、協力し合いながら頑張ってくれています」と目を細めた。

 最後に、井上さんは演技初挑戦のメンバーも多く参加した本作について、「今回のドラマでは、ジャニーズJr.が役者になっていく姿を見ることができました。それは各話にも反映されていて、30分という短い尺の中でも成長が分かるんじゃないかなと思います。少年忍者の皆さんがエンターテイナーとして踏み出した新たな一歩を、ぜひ視聴者にも見届けていただきたいです」と語った。彼らの“初めての瞬間”が詰まった、貴重な成長記録の1ページをその目に焼き付けてほしい。

 WOWOWオリジナルドラマ「文豪少年!〜ジャニーズJr.で名作を読み解いた〜」は全10話で、1話完結のオムニバス作品。3月21日から毎週日曜午後11時にWOWOWプライムで放送。WOWOWオンデマンドでも同時配信される。初回は無料放送。

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