北香那:ジャスミン役と“元祖バイプレイヤーズ”への思い 「役者として生きていきたいと改めて思った」 大杉漣さんとの思い出も…

映画版「バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら~」にジャスミン役で出演する女優の北香那さん
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映画版「バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら~」にジャスミン役で出演する女優の北香那さん

 連続ドラマ「バイプレイヤーズ」(テレビ東京)の映画版、「バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら~」(松居大悟監督、4月9日公開)に出演する女優の北香那さん。「バイプレイヤーズ」では片言の日本語を操る“ジャスミン”として、連ドラのシーズン1から出演している北さんは、遠藤憲一さん、田口トモロヲさん、寺島進さん、松重豊さん、光石研さん、そして2018年に急逝した大杉漣さんら“元祖バイプレイヤーズ”との共演を経て「『こうなりたいな』と思いました。これからも役者として生きていきたい、と改めて思うきっかけになった」と振り返る。北さんにジャスミン役への思いや大杉漣さんとの思い出、“元祖バイプレイヤーズ”への思いなどを聞いた。

 ◇工場でのアルバイト経験が“片言”の土台に

 「バイプレイヤーズ」は俳優の田口トモロヲさん、松重豊さん、光石研さん、遠藤憲一さんら“名脇役”が本人役で出演する連続ドラマ。2017年に「バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~」、2018年に「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」が放送。2018年に急逝した大杉漣さんも出演していた。今年1~3月には「バイプレイヤーズ~名脇役の森の100日間~」が放送された。

 今回の映画は、都会から離れた森に囲まれた大きな撮影所“バイプレウッド”が舞台。「濱田岳」ら若手俳優たちが“犬”を主役にした映画を撮影すべく奮闘する中、ベテラン俳優たちを巻き込んださまざまなトラブルが起こるという展開で、総勢100人の俳優陣が出演する。

 ジャスミンといえばシーズン1から出演している、「バイプレイヤーズ」には欠かせない存在。「オマエラ、モタモタスンナヨ」など“ため口”で生意気だが、明るく憎めないキャラクターだ。北さんはシーズン1の出演が決まったときのことを振り返り、「松居監督からは『オーディション以上に暴れてほしい』と要望がありました。暴れるし、生意気で、ため口だけど憎めない、カラッとしていて天真爛漫(らんまん)……なキャラクターをイメージして、遠慮しないことを意識して演じていました」と語る。

 当初はやはり緊張していたという北さんだが、「遠慮をしない」という感覚が徐々に分かっていったという。「シーズン1のときと比べると、シーズン3は積極的に役に挑戦できたかなと思います。だんだんジャスミンが分かってきたというか……もちろん、大先輩方との共演ですからため口を使うときは緊張しますが、元祖バイプレイヤーズの皆さんが現場の雰囲気を明るくしてくださったおかげで、収録を重ねるうちに自然と緊張がほぐれてジャスミンというキャラクターを楽しく演じることができました」と楽しそうに振り返る。

 ジャスミンといえば、片言の日本語も特徴の一つ。北さんによれば、高校時代にアルバイトしていた工場での経験が土台になっているという。「7~8割ぐらいは外国の方で、高校生が働いているのが珍しいからか、たくさん話しかけてきてくれるんです。『何歳なの?』とか。その声をずっと聞いていて、どんどん勝手にインプットしていたんですね、きっと」と打ち明ける。「でもオーディションのときは、受ける人それぞれの片言がいっぱいあったんです。ほかの子の片言は全然(今の)ジャスミンとは違う片言で、『どれが正解の片言なんだろう……』と正直、ちょっと怖くて。でも、ブレなくてよかったと思います。自分なりの片言でよかったなと」と笑う。

 ◇大杉漣さんとの思い出も…

 ジャスミンとして、田口さんら“元祖バイプレイヤーズ”を常に近くで見てきた北さん。そばで見ていて感じたのは、アドリブのすごさ、面白さだったという。

 「放送を見ていて『すっごい面白い、ここ』というところがアドリブだったりするんですよ。監督も、アドリブが面白いからカットをかけなくて、そのアドリブ合戦がめちゃくちゃ自然で。カメラが回っていないときのやり取りがそのまま映っているような感じなんです。『(田口さんらに)本人役ですが、実際のご自身とは違うんですか』と聞くと、『全然違うよ』とおっしゃるのですが、そのままが出ている感じで。自然に生まれる言葉がとっても面白いですし、空気感も面白くて、せりふもしっかり混ぜていて……すごいな、かっこいいなと思って見ていました」

 シーズン3の最終回では、ジャスミンが女優に挑戦する様子が描かれた。オーディションに挑戦した回想シーンでは、参加した理由を聞かれ「キラキラしたいからです。私が知っている役者さんたちは、みんなカッコいいです。私も輝きたいです」と4人への秘めた思いを赤裸々に語っていたが、実は台本にはないせりふで、北さん自身の思いも込められていたという。「監督から、『明日のオーディションのシーンは自分で考えてきて』と言われて。だからあれは、ジャスミンの言葉でもあり、北香那の言葉でもあるんです。気持ちがすごく高ぶった感覚がありました」とにっこり。

 大杉漣さんとの忘れられない思い出もある。「(シーズン1のころ)大杉さんが『一緒に食事に行こうよ』と言ってくださったんです。主演のみなさんのLINEグループにも、大杉さんが『入ってよ』と言ってくれて。緊張している私に、一緒にやろうよっていつも誘ってくださいました。大杉さん以外のおじさまたちも、フレンドリーに接してくださって……本当にありがたかったです」としみじみ。「現場移動のときも、私はロケバスでみなさんは車移動だったのですが、大杉さんが『ジャスミン、ロケバスで行くの? 一緒に乗っていこうよ』と声をかけてくださって。高速道路で、竹原ピストルさんの『よー、そこの若いの』という曲を一緒に歌いながら移動した楽しい時間は忘れられないです」と思い出を語る。

 北さんにとって『バイプレイヤーズ』とはどのような存在になったのだろう。映画の公開を控えた今、改めて聞いてみると「『このお仕事は私にとってすごく大切なんだな』と改めて思ったきっかけの作品になりました」と語る。

 「ずっと『役者をやりたい』と思っていて、12歳から子役を始めて、全然(オーディションに)受からなくてくじけそうになったこともいっぱいありましたが、その中で『バイプレイヤーズ』という素晴らしい作品に出合えて、こんなにかっこいい大先輩方と共演させていただいて、私もこうなりたいな、と本当に思いました。これからも役者として生きていきたい、と改めて思うきっかけになった作品です」と北さん。「そう気づくことができたから、最終回の12話で北香那として爆発した、というか……。だから最終回をリアルタイムで見て、泣いてしまいました」と照れ笑いで明かしてくれた。

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