おちょやん:脚本家が振り返る、コロナ禍の放送延期「不安だった」

連続テレビ小説「おちょやん」の脚本を担当した八津弘幸さん
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連続テレビ小説「おちょやん」の脚本を担当した八津弘幸さん

 杉咲花さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「おちょやん」(総合、月~土曜午前8時ほか)。新型コロナウイルスの拡大感染の影響で一時撮影休止となり、2カ月半遅れて昨年11月末にスタートした同作だが、5月14日に最終回を迎えた(放送は15日まで)。放送が延期され、「不安だった」と振り返る脚本の八津弘幸さんに、コロナ禍での執筆について聞いた。

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 八津さんは「一番大変だったのは、放送時期が分からなくなったこと。もしかしたらオンエアされないんじゃないか? という不安の中で執筆していたことです。それまである程度進めてきたものの、実際どうなるか全然分からなかったし、どこかで朝ドラのスケジュールを調整しなければいけないとなったときに、『おちょやん』が飛ばされるんじゃないかとも思いました」と振り返り、「でも、放送時期がずれたもののちゃんと放送できたということはありがたいです」と周囲に感謝する。

 コロナ禍が執筆作業自体に直接影響することはなかったそうだが、「私は外で書くタイプだったんですが、行きつけの喫茶店が全く使えなくなった」という。また、以前は現実逃避のためにサービスエリアや、羽田空港で台本を書くこともあったそうだが、今作では主に「自宅や実家にある作業部屋で執筆していました」と明かしていた。

 「おちょやん」は、上方女優の代名詞といえる存在で、「大阪のお母さん」として親しまれてきた女優の浪花千栄子さんの人生をモデルにしながらも、物語を大胆に再構築し、フィクションとして描く、103作目の朝ドラ。

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