坂口健太郎:「おかえりモネ」菅波役 朝ドラの“少しずつ”の表現に苦戦も… 百音を「近くで見ていてあげられる存在に」

NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」で菅波光太朗を演じている坂口健太郎さん
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NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」で菅波光太朗を演じている坂口健太郎さん

 清原果耶さん主演の連続テレビ小説(朝ドラ)「おかえりモネ」(NHK総合、月~土曜午前8時ほか)で、無愛想でドライな医師・菅波光太朗を演じている俳優の坂口健太郎さん。第11回(5月31日放送)では“ツンデレ”な一面も垣間見え、「菅波先生可愛い!」とキャラクターのギャップも話題を呼んでいる。そんな菅波について、坂口さんは「いろいろな姿を見せられる役」だと語る。朝ドラならではの表現の仕方や、「近くで見ていてあげられる存在でありたい」というヒロイン・永浦百音(モネ、清原さん)との関係性を聞いた。

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 ◇「美しい時間が始まったな」 “映像化”で感じた魅力

 ドラマは宮城県が舞台。登米(とめ)の山林や気仙沼の海など風景美も魅力の一つだ。坂口さんは1話を見て、「きれいだなと思いました。宮城のロケ地もそうですし、果耶ちゃんが持つ清らかさがこの作品と絵にマッチしていて、美しい時間が始まったなという印象でした」と明かす。

 続けて「今はコロナもあって大変な時期ですが、そういう時だからこそ、この朝ドラをやることに意味があるというか。鬱屈しがちな今に、美しいドラマを届けることができるのは素晴らしいと感じました」と魅力を語る。

 また、安達奈緒子さんの脚本は「せりふの中に、ほんの少しスパイスが入っている感じで面白いです。もう一つ味が欲しいという点を丁寧に形にしてくださっている脚本です。噛みしめることによって、少しずつ味が出てくるような感覚があります」といい、「それが登場人物のキャラクターになっていくと思うので、うまく咀嚼(そしゃく)しながら、面白くしていきたい」と意気込んだ。

 ◇朝ドラならではの表現に苦戦 一方、「いろいろな見せ方できる」充実感も

 坂口さん演じる菅波は、モネが働く森林組合に併設する診療所の医師。坂口さんは役柄について「他人と深く関わることをすごく苦手としていて、最初に本で読んだときは、ぶっきらぼうで何なんだ!?って思ったんですけど(笑い)」と打ち明けつつ、「モネと出会い、距離が縮まることで変わっていく。その様を別のストーリーとして楽しく見ていただけたら」と話す。

 そんな菅波の変化を表現する上で、坂口さんは苦戦していることがあるという。「朝ドラは1日15分なので、ちょっとずつ変化を見せていく必要がある。急激にキャラクターが変わらないようにしながら、変化を表現するさじ加減が難しいなと思いながらやっています」と吐露する。

 一方で、「僕が先生、モネが生徒のようになる勉強会のシーンでは、監督と菅波の変な部分を出して、キャラクターっぽく映してもいいんじゃないかと話していて。ちょっと熱が高ぶっている姿だったり、いろいろな面が見せられる役だと思いました」と充実感ものぞかせる。

 「モネに巻き込まれながら行動していく中で、森林組合の人たちとも関係性が近くなっていって、『おい、菅波先生!』なんて言われるシーンもあったり(笑い)。静かで、何か過去を抱えている雰囲気だけど、可愛らしいときもあって、いろいろな見せ方ができて楽しいです」と語った。

 ◇モネにとっての菅波「近くで見ていてあげられる存在に」

 菅波が物語の中で最も深く関わっていくモネ。坂口さんは、モネを演じる清原さんについて「役の考えていることを、とても丁寧にひもといている方。撮影をしていて果耶ちゃんがモネに、モネが果耶ちゃんに見える瞬間があるんですが、役と本当に混ざり合っていないと、そういう瞬間ってなかなか生まれないと思うんです。一緒にお芝居をしていて気持ちのいい女優さんだなと感じています」と称賛する。

 清原さんとは、モネと菅波の見え方も話し合っているといい、「2人を軽やかに見せたいよねと。この後、菅波の過去を少しずつ話していくシーンもあって、互いに特別な人なのかもしれないと感じるようになる。でも、そこで“ラブ”が強すぎると“エゴ”になってしまう」と分析。「探り探りではあるけど、視聴者に2人を楽しく、可愛らしく見てもらえるようにしたいと話しています」と教えてくれた。

 まだまだ“発展途上”のモネと菅波だが、坂口さんは菅波について「モネを近くで見ていてあげられる存在でいたい」と思いを込める。「どういう形で収まるのか、どういう関係になっていくのか分からないですけど、菅波としては彼女に寄り添ってあげたい。そんな菅波とモネを見て、ホッとしてもらえたらうれしいです」と語っていた。

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