北川景子:「リコカツ」で連ドラ復帰できてよかった 最終回は「奇麗事ではない終わり方に」

主演ドラマ「リコカツ」の撮影をオールアップした女優の北川景子さん(C)TBS
1 / 4
主演ドラマ「リコカツ」の撮影をオールアップした女優の北川景子さん(C)TBS

 女優の北川景子さん主演で、俳優の永山瑛太さんが出演する連続ドラマ「リコカツ」(TBS系、金曜午後10時)が、6月18日の放送で最終回を迎える。11日放送の第9話では、お互いを思いながらも離婚した咲(北川さん)と紘一(永山さん)が、再びやり直すために、自分が変わると伝え合う姿が描かれ、SNSでは「号泣」「このまま幸せになってほしい」などの声が続々と上がった。昨年9月に第1子女児を出産後、初の連ドラ主演。「今回のような等身大な役は難しかったんですけど、こういう作品で久々に連ドラ復帰できて本当によかった」と話す北川さんに、これまでの撮影や、最終回の見どころについて聞いた。

ウナギノボリ

 ◇ケンカのたびに「離婚」を言い出す咲 「自分の価値観と全然違う」

 「リコカツ」は、ファッション雑誌の優秀な編集者で、自由奔放な家庭に育った現代的な妻・咲と、航空自衛隊航空救難団の隊員で、生真面目な夫・紘一による離婚から始まるラブストーリー。北川さん演じる咲は、5年付き合った貴也(高橋光臣さん)と別れたばかりのタイミングで紘一と出会い、紘一とスピード結婚をするが、スピード離婚をしてしまう役どころ。

 脚本を読んだ感想について、「(結婚して)1カ月で離婚となることがすごく衝撃的だった」と話した北川さんは、「離婚した後、まだ半月しかたっていないうちに、(咲と紘一は)『やっぱりお互いしかいなかったんじゃないか』と確認する。そのドタバタ感も含め、ドラマとして皆さんに楽しんでいただけるために、どういうさじ加減でお芝居をしたらいいのか、瑛太さんご本人とも毎話打ち合わせをしました」と振り返る。

 北川さん自身は、タレントのDAIGOさんと結婚した際、会見を行ったことで知られているが、「もし離婚したら、結婚したときの会見の映像を一生使われ続けるというような覚悟で、『絶対離婚しない』という思いであの会見もして。『不倫とかあったら、この映像を使われるからね』と言いながら、結構重い感じで結婚した」と当時の様子を明かす。

 そんな北川さんにとって、ケンカのたびに「離婚」という言葉を出してしまう咲は、「自分の価値観と全然違う」存在だ。「どうやって役として割り切って演じようか、というのが最初は自分の中のテーマだった」と振り返る。

 咲を演じるにあたり、「33歳の女性で、結婚を考えた男の人(貴也)と5年付き合って、結婚できないって言われた後にやっと紘一と結婚できたのに、なんで(すぐに離婚と)言うんだろうとか、考え出すと難しかった」と苦労を明かしながら、「やっぱり、軽はずみに離婚、離婚って、言っちゃいけないんだなって改めて思います」と続ける。

 ◇永山瑛太と何度も話し合い… 「脚本以上のものを皆で構築」

 ドラマを手がける植田博樹プロデューサーは、撮影現場での北川さんと永山さんについて、「ずっとこの作品のことを考えているなという感じ」と明かしていたが、北川さんも「休み時間とかも、二人でずっと(台)本の話をしたり、プロデューサーも込みで話をしたり、脚本以上のものを皆で話し合って、構築して、築き上げてきたという感覚があって」と話す。

 セリフを“生きた言葉”にするために言い回しを変えたり、ときにはセリフをなくしたこともあった。北川さんは、「そういう提案はいつも最初は瑛太さんがしてくださって。『あ、そっか、そうすればいいのか』って思うことがいっぱいあった」と振り返りながら、「瑛太さんとやると『こういうシーンだったんだ』というのがわかるというか。泣くはずじゃなかったシーンで泣くとかもありました」と明かす。

 たとえば、第6話では、離婚届を出しに行く紘一を、走って追いかける咲の姿が放送された。紘一の姿を見つけた咲は、「私やっぱり……」と言いかけたが、紘一は「今、出したところだ。離婚届。もう君の夫ではない。今までありがとう」と話す。咲と長い握手をした紘一は「幸せになってくれ」と言って、去って行く。咲は泣き崩れてしまい……という展開で、SNSでは「北川景子ちゃんの、号泣シーンに何度ももらい泣き……」などの声が上がった。

 北川さんは、「あそこまでドラマチックになると思わなくて。手をお互い離したくないというのも、やってみて生まれたものだったり。台本だとさらりと書かれているシーンが、『ここが一番ドラマだったんだ』とやりながらわかるという感じでしたね。二人でやると予想以上になる感じでした」と話す。

 ◇表情の演技も注目 等身大な役どころ「難しかった」

 北川さんといえば、「家売るオンナ」(日本テレビ系)で演じた三軒家万智など、仕事ができるキャリアウーマン役の印象も強い。「職業モノで、強い女性で、バリバリ働きます!みたいな人を演じることが多かった中、こういうホームドラマって(連ドラでは)初めてやらせていただいたんじゃないかなと思っていて。すごい難しいなと思いながらやってきた」と心境を明かす。

 咲が見せる表情の一つ一つには、視聴者からは「切ない表情含めて醸し出す雰囲気が美しい」「咲の表情、目の演技がすごく良かった」といった声も上がっている。北川さんは、「今回、等身大で自然体な役をやらせていただいて、難しかったんですけど、やってよかったなという作品になって。こういう作品で久々に連ドラ復帰できて本当によかったなと思います」と充実感をにじませた。

 最後に、「見てくださるお客様がいて、10話のマラソンをここまで走り続けることができたなと思っていて。皆様には『ありがとうございました』とお伝えしたいのと、どうか最終話までお付き合いください」と感謝の気持ちを語った北川さん。6月18日放送の最終回の展開については、「一緒に歩んでいくために『自分は変わる』と言った二人が、結局本当に変われるのか?というのがまず見どころ」と説明。

 「男女の関係や、仕事と家庭の両立みたいな部分をリアルに描いてきたドラマだからこそ、最後は奇麗事で終わらせるのは絶対に良くない。『あ、そうきたか』と思っていただける、奇麗事ではない終わり方ができたんじゃないかな」と明かしながら、「最後の最後のラストシーンまで二人がどうなるのかはわからないので、ぜひそのあたりも楽しみにしていただきたいな」と呼びかけた。

写真を見る全 4 枚

テレビ 最新記事