増田貴久:先輩のさりげない一言が「自分を作っている」 後輩にも“コミュニケーションの継承”を

NHKの連続ドラマ「古見さんは、コミュ症です。」で只野仁人を演じるNEWSの増田貴久さん (C)NHK
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NHKの連続ドラマ「古見さんは、コミュ症です。」で只野仁人を演じるNEWSの増田貴久さん (C)NHK

 マンガ誌「週刊少年サンデー」(小学館)で連載中のオダトモヒトさんの人気マンガを実写化したNHKの連続ドラマ「よるドラ『古見さんは、コミュ症です。』」(総合、月曜午後10時45分)。本作で、人の長所を見つける天才の高校生・只野仁人(ただの・ひとひと)を演じているのが、人気グループ「NEWS」の増田貴久さんだ。増田さんは今回、35歳で高校生役に抜てきされたが、「自分ではすんなり受け入れちゃいました」といい、役を演じる上でも「『35歳で高校生』という目線を超えていきたい」と明かす。只野くんに抱く思いや、コミュニケーションで大切にしていることを聞いた。

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 ◇「35歳で高校生」を超えたい 只野くんは今の年齢だから生きる役

 ドラマは、コミュニケーションが苦手な古見硝子(池田エライザさん)の「友達を100人作る」という夢に 只野くんが協力することになるヒューマンコメディー。

 配役が発表されると、SNSでは「まっすー(増田さん)まさかの高校生役!?」と驚きのコメントが続出したが、オファーを受けた増田さんは「そうなんだ、まだ高校生の役いただけるんだって、自分ではすんなり受け入れちゃいました。できるかなとか不安になる前に、純粋にうれしかったですし、ネットの声を見るまでは信じて疑わなかったですからね(笑い)」と語る。衣装合わせの際には、制服姿を見たスタッフから「全然いけるね」という声が上がったと、裏話も教えてくれた。

 また、只野くんを演じる上では「なかなか高校生で、こんなふうに人のことを分かってあげられないだろうなと感じた」と増田さん。「逆に言えば、今の自分の年齢だからこそできる他人への理解があるし、人付き合いの経験値もある。そういった意味では、この年齢でこのお話をいただけてよかったと思います」と明かす。

 「だからこそ、『35歳で高校生』っていう目線をちゃんと超えていきたいし、それを抜きにして楽しんでもらえたら」と話していた。

 ◇コミュニケーションでは「自」と「他」を大切に

 本作では、人とのコミュニケーションが大きなテーマ。そこで、増田さんにコミュニケーションをとる際に意識していることを聞いた。増田さんは「僕は人の話を聞いていたつもりが、気づくと自分の話で塗り替えちゃってるタイプなんですよ(笑い)。なので、人への興味をフラットにしていたいというか、自分の意見を言いすぎないことも大事だなと感じます」と語る。

 「僕、エルビス・プレスリーの『人の意見を否定しちゃいけないよ。だって、あなたはその人の立場に立ったことがないのだから』という言葉を大切にしていて。きっとそれぞれ“自分の正義”があるから、僕は僕の考えを持ちつつ、人の意見も否定せずにリスペクトできる人間でいたい」と明かした。

 ◇今でも残る先輩からの何気ない一言 自分も「後輩にできることを」

 そして、コミュニケーションの第一歩となるのが「話しかける」という動作だ。増田さんはジャニーズJr.のころ、ある先輩がさりげなく話しかけてくれたことが、今でもうれしかった記憶として残っているという。

 「当時、先輩の生田斗真君と一緒に他の大先輩のコンサートのバックについていたんですが、裏でたまたま斗真君と同じお茶を持っていたら『このお茶うまいよな』って言ってくれて。斗真君からしたらなんてことなかったと思うんですけど、僕は先輩に自分から話しかけられるようなタイプではなかったので、それがすごくうれしかったんですよね」と振り返る。

 「嵐のバックについていたときに皆さんからかけてもらった言葉だったり、ジャニーズの先輩方の何気ない一言が、僕にとってはアドバイスになることもある。そういう言葉たちが、自分を作ってくれているなと思う」と増田さん。

 「僕がそう感じたように、自分の発言が、後輩にとっては影響力のある言葉になるかもしれない。だから、後輩と話すときは適当に言えなくなってしまうことはある」と明かしつつも、「関わる後輩には自分ができること、言ってあげられることは何だろうと考えたり、初めましてでもちゃんとその子を知っていてあげられるようにと心がけています」と、後輩思いの一面をのぞかせていた。

 ◇35歳になり「期待以上を返せなきゃいけない」 強まる大人としての責任感

 今年の7月で35歳の誕生日を迎えた増田さんは、「年齢なのか、キャリアなのか、自分たちが任せてもらえるもの、期待してもらえるものが増えてきて。それに一つ一つ期待以上のものを返せるようにしたいし、返せなきゃいけないとも感じています」と打ち明ける。

 「増田に、NEWSに頼んでよかったと思ってもらえる結果を残していかなきゃなと。その思いは年々強くなっていますね」とかみしめる。

 「それから、自分たちを見てくれる若い世代にも、伝えられることがあるんじゃないかと思うので、僕らが経験したこととか、今回のドラマを通したメッセージも、しっかりと伝えていけるようになりたい」と、大人としての責任感をのぞかせていた。

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