マイコ:「おかえりモネ」菜津さん語る 「どんな人もいるだけでいい」は「私自身が言われたい言葉」

NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」で井上菜津を演じているマイコさん (C)NHK
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NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」で井上菜津を演じているマイコさん (C)NHK

 清原果耶さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「おかえりモネ」(総合、月~土曜午前8時ほか)で、井上菜津を演じている女優のマイコさん。菜津は東京編がスタートした第10週「気象予報は誰のため?」(7月19~23日)から登場し、以降、ヒロイン・百音(清原さん)の下宿先の大家として、これまで百音らを温かく見守ってきた。「最初に台本を読んで思ったのは、菜津さんは誰に対してもフェア。いつだって相手を認められる強い女性という印象を受けました」と話すマイコさんに、役どころや安達奈緒子さんの脚本について語ってもらった。

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 ◇「共感しかなかった」菜津 安達奈緒子脚本の魅力は…

 人当たりの柔らかい優しい人物として描かれてきた菜津だが、マイコさんによると菜津は「一見、どこか抜けているように見えるかもしれないのですが、実はすごく一本芯が通った女性」で、「人の気持ちに寄り添えて、人のいいところに目を向けられるところ」を美点に挙げる。

 自身と比べて似ている部分はあまりないというが、菜津の性格や言動には「共感しかなかったし、それ以上に見習いたいという思いがあった」と明かすマイコさん。

 「誰に対してもフェアで、人のいいところに目を向けられるって本当に素晴らしいこと。悪くいうのはとても簡単なことで、彼女は強いからこそ、他人を認められると思うし、自分もそういうふうになれたらいいな」と願望を抱く。

 今回、2018年の「透明なゆりかご」に続いて、安達奈緒子さんが脚本を手掛けたドラマへの出演となったが、「キャラクターの答えそのものが台本にあるという印象だった」といい、「どんな心情も繊細に丁寧に描いているなって思いましたし、私自身『この感覚、感情を知っている』とたくさん重ね合わせられました。自分のせりふのところだけじゃなくて、全編にわたってそう思える場面がたくさんあったのと、せりふ一言だけで、そのキャラクターの背景が見えてくるのは、すごいことだなって。本当に『おかえりモネ』は、役者にとっても、視聴者にとっても、“みんなの物語”だなって印象を受けました」と語った。

 ◇莉子に贈った菜津の言葉で「救われる人がいたらうれしい」

 先日、そんなマイコさん演じる菜津が、今田美桜さん扮(ふん)する莉子に贈った言葉が注目を集めた。

 9月10日放送の第85回。莉子の「傷ついた経験、そういうのがある人はやっぱり強い」との発言を「それはだめ」ととがめた上で、菜津が放った「人は傷つく必要なんかない」「何もなくてもいいじゃない。どんな人もいるだけでいいじゃない」。マイコさん自身も「すごく好きなせりふです」と明かす。

 引きこもりになってしまった下宿人の宇田川さんに長年、寄り添ってきた菜津の口から出た言葉だからこそ、視聴者も莉子と一緒になって耳を傾けたわけだが……。

 マイコさんは「彼女の懐の深さが表れた、本当に彼女らしいせりふ。私自身が言われたい言葉だったし、できることなら私も周りの人に言いたい言葉です」と思い入れの強さをのぞかせると、「私がいうのもおこがましいのですが、その言葉で救われる人がいたらうれしいですし、あくまで私は“代弁者”なのですが、お守りの言葉になったらうれしいなって。普段はほんわかニコニコしている菜津さんですが、表情がいつもと違っていて、一本芯が通った女性というのがよく出ているシーン。すごく好きなせりふですし、そんなすてきな言葉を言わせていただけて幸せでした」とうれしそうに話していた。

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