マイスモールランド:ベルリン国際映画祭で日本作品初の栄誉 嵐莉菜&奥平大兼出演の話題作 テレビドラマとしてNHKで放送

映画「マイスモールランド」のテレビドラマ版の一場面=NHK提供
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映画「マイスモールランド」のテレビドラマ版の一場面=NHK提供

 モデルの嵐莉菜さん、俳優の奥平大兼さんらが出演する映画「マイスモールランド」(川和田恵真監督、5月6日公開)が、テレビドラマとして3月24日にNHK・BS1で放送されることが分かった。同作は、第72回ベルリン国際映画祭で、日本作品で初めてアムネスティ国際映画賞・特別表彰を授与され、話題となった。

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 「マイスモールランド」は、日本で育ったクルド人の女子高校生・サーリャ(嵐さん)と、日本人の少年・聡太(奥平さん)の交流が描かれる。サーリャは、同世代の日本人と変わらない、ごく普通の高校生活を送っていた。だがある日突然、在留資格を失い、これまで当たり前だった日常が一変。アイデンティティーに悩みながらも、聡太との出会いをきっかけに成長していく……というストーリー。ドラマは前後編に分かれ、前編が24日午後8時~同50分、後編が同日午後9時~同49分に放送される。

 嵐さんは「私が演じるサーリャは、クルド人の家族と共に生まれた場所を離れ、幼いころから日本で育った女子高生なのですが、同級生と同じような日常を過ごせない環境に葛藤しています。在留資格を失ってから、不自由な生活を強いられ、家族のためになんとか頑張るサーリャに私自身もとても胸を打たれました」とコメント。

 「生活する中でさまざまな難題がサーリャに降りかかりますが、バイト先で出会う聡太はサーリャにとって大切な存在になります。聡太と出会ってからのサーリャの成長にも注目して見ていただけるとうれしいです!」と呼びかけている。

 奥平さんは「僕はこの作品を最初に見たとき、心の底から多くの方に見てもらいたいと思いました。なので、このようにドラマ版で放送させていただけるのがとてもうれしいです。僕はこの作品を通して初めて日本に住んでいるクルドの方々について知ることができました」とコメント。

 「このようなことが日本で起きているということ、そしてその人達が感じていることも知ることができました。これらのことを知ることだけでも、『マイスモールランド』を見る意義があると僕は思います。そして、この作品を見て感じることは人それぞれだと思います。僕も僕なりに考えることがあるように、見ていただいた皆様にも考えてもらえる機会になればいいなと思います」とアピールしている。

 川和田監督は「ドラマ版としてNHKで放送していただくことは、より多くの方に、身近な環境へ届けられる大変意味のある機会をいただいたと思います。そして、テレビ画面を通して見ていただく皆さんの個人の生活のなかに、この映画の登場人物たちが生きる。そのことに、純粋な喜びを覚えています」とコメント。

 「テレビ放送では、劇場で見るのと違って途中で簡単に止めることもできます。それでも、ラストまでご覧いただきたいと思って私はこの作品を作りました。ある1人の少女の物語から目を背けないでほしいと思います。そして、私たちの生活のすぐ近くで起きていること、この作品の地続きにある現実を知ってもらう機会になることを願っています」と話している。

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