ダンダダン
第12話「呪いの家へレッツゴー」
12月19日(木)放送分
新幹線がロボットに変形するテレビアニメ「新幹線変形ロボ シンカリオン」の新作「新幹線変形ロボ シンカリオンZ(ゼット)」(テレビ東京系)が3月18日放送の第41話「可能性は無限大!」で最終回を迎えた。声優の津田美波さんは、2021年4月の放送開始から約1年間、主人公で小学5年生の新多シンを演じた。同作を「大切な存在」「代表作と言い切れる」と語る津田さんに、シンと歩んだ一年を振り返ってもらった。
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「新幹線変形ロボ シンカリオンZ」は、シンカリオンZの運転士となった子供たちが、研究所員たちと力を合わせ、巨大怪物体を迎え撃つ姿が描かれた。津田さんはこの一年を「長かったようで……。やっぱり短かったですね」と振り返る。
「作品やキャラクターに向き合う時間が長いのは、うれしくもあり、楽しくもあり、一年にわたって挑戦することになったので、大変なところもありました。キャラクターが自分になじみ、自分の一部であるという感覚がより強くなりました。『可能性は、ゼロじゃない!』というシンのせりふにしても、段々と心の底から信じて言うようになり、シンの気持ちであり、自分の気持ちでもあるという言葉になってきました」
最終回の収録は「不思議」だったという。
「終わった後に、ぽかーんとしていました。(碓氷アブト役の)鬼頭明里ちゃんと『本当に終わったのかな?』となって。不思議な感覚でした。学校とかは卒業式があるけど、現場はそうではないですからね。『来週もあるのかな?』みたいなところがありました。寂しいですね。終わってからも、今日は収録の日なのに、行かなくていいのかな?となったり」
アブトはもう一人の主人公だ。津田さんにとって、アブト役の鬼頭さんが大きな存在だった。
「明里ちゃんがアブトに見えてくるんです。自分より年下なのに、大人っぽい。外見が可愛らしいのですが、意外とサバサバしていて、しっかり者で、ちょっと男性的な部分もあって、格好いいんです。頼りにしちゃっていて、キュンとしています(笑い)。アブトがテオティ側になって、アフレコが別々になった時は、シンと同じように『どうしよう!?』『早く帰ってきて!』という気持ちでした。アニメが始まる前は、こんなにアブトと離れると思っていなかったんです。途中から雲行きがあやしくなって……、まさか離ればなれになって、敵対関係になるとは!? 帰ってきた時は、ホッとしました」
津田さんが、本格的に男の子を演じるのは初めてで、シン役は挑戦だった。
「地声が少年っぽいところもあるので『素で演じればいいのかな?』とも思っていたのですが、やっぱり女性と男性は違うところがあるんですね、友達の捉え方にしても男の子ならではの“仲間感”があります。激しくけんかをしても、次の日になったら、一緒に鉄道に乗って旅をしている。より絆が育まれるのは、男の子ならではですよね。女の子はそもそも殴り合いをしないですけど。男の子って可愛いです。アブトもシンも好きなことに対して一直線で、キラキラしています。すてきですよね」
男の子を演じるにあたり、子供を観察したこともあった。
「男の子の挙動に敏感になりました。下校時間の子供が、どんなふうに遊んでいるんだろう?と見たり。鞄で殴り合っていたりして(笑い)。小学生でも女の子はどこか大人びています。車が走っているところに、男の子が飛び出して、女の子が注意していたり。飛び出すタイプは、シンですね。たまにですが、それをいさめる男の子もいます。いさめるのは、アブトみたいなタイプですよね」
シンには、アユという姉がいる。自身の経験から姉の存在の大きさを感じた。
「シンもカンナギも弟ですよ。アブトは、一人で背負い込むところもあるけど、シンとカンナギは姉に支えられていて、そのことに気付いていない。私にも姉がいて、姉に頼っているところがあります。私も姉からの影響が大きくて、姉がアニメやマンガが好きだったこともあって、声優を目指しました。お姉ちゃんは偉大です! 弟はそのことを知った方がいいですよ!」
「シンカリオンZ」には数々の“神回”があった。「エヴァンゲリオン」シリーズや「銀河鉄道999」とのコラボも話題になった。
「『エヴァンゲリオン』シリーズは前作でコラボしたから、今回はないのかな?と思っていたので、びっくりしました。シンジ君と出会えてうれしくて『話しかけてもらえている!』とドキドキしました。ゲンドウさんに『乗るなら早くしろ。でなければ大宮に帰れ』と言われ、キツい言葉なのにうれしかったり(笑い)。シンが『帰ります……』と言う子だったら、出てこない言葉ですし、シンのことを見抜いているゲンドウさんは、すごいですよね。『銀河鉄道999』にも感動しました。メーテルが出てくるだけでもすごいのに、山手線が宇宙を走るとは! 『銀河鉄道999』のテーマソングも流れて。『私は今、銀河鉄道に乗っている!?』となったり。夢のようなコラボですよね」
前作の主人公・速杉ハヤトが登場したこともファンにはうれしいところだっただろう。第30話で久々に登場したハヤトが、英国の鉄道を紹介する……という展開に驚かされた人も多かったはず。第33話では、シンとハヤトが対面した。
「(ハヤト役の)あやねる(佐倉綾音さん)も『こんな登場でいいの?』と言っていました(笑い)。シリアスな展開になったところで、ハヤトがああやって出てくることで、救われたところもあります。第33話で、シンとハヤトが初めて出会うシーンは、あやねると一緒に収録できました。ハヤトは頼もしく、偉大です。『アブトをどう救えばいいのか?』と光が見えてきた中で、一押ししてくれたのがハヤトです。『シンカリオンの運転士に悪い人はいない』という言葉で、シンの中で迷いがなくなりました。津田美波の中でも、ちょっと迷いがあり『どう主人公であればいいんだろう?』となっていた時で、『シンはシンでいいんだ!』とハヤトの言葉が支えになりました。重要なエピソードです」
津田さんは、迷いながらも一年間走り続けた
「成長させていただいた作品です。『代表作です!』と言い切れるくらい大切な存在です。声優を始めて10年くらいたつのですが、今こうしてまた一つ代表作をいただけるのは、感慨深く、ありがたいです。大事な作品ができたのが本当にうれしいです。シンに出会えて、声優としてまた一つかけがえのないものをいただきました」
放送されたのは金曜午後7時25分でゴールデンタイムだった。家族と一緒にアニメを見る子供も多く、津田さんは子供たちから元気や勇気をもらった。
「お子さんのいる方から『見ている!』と言っていただけることもあり、幅広い方に見ていただけたことが本当にうれしかったです。子供たちは、声優という存在を意識していないから、『シンのお姉ちゃんだよ』と言われても『シンのお姉ちゃんはアユ姉だよ』となりますよね(笑い)。でも『シンはシン』として見てもらえることもうれしいです」
津田さんが「シンカリオンZ」を語る時、目をキラキラさせていたのが印象的だった。テレビアニメは最終回を迎えたが、津田さんは「まだまだやりたいです! こればっかりは何とも言えないところではあるんですけど『可能性は、ゼロじゃない!』。ダークシンカリオンアブソリュートの活躍ももっと見たいですし!」と語る。“ゼロじゃない”可能性にも期待したい。
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