相棒:“冠城亘”反町隆史にとって「最高のはなむけ」 “杉下右京”水谷豊との別離に込めた思い、脚本・輿水泰弘に聞く

連続ドラマ「相棒season20」の第20話「最終回スペシャル『冠城亘最後の事件―特命係との別離』」の一場面=テレビ朝日提供
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連続ドラマ「相棒season20」の第20話「最終回スペシャル『冠城亘最後の事件―特命係との別離』」の一場面=テレビ朝日提供

 3月23日に放送された人気刑事ドラマ「相棒 season20」(テレビ朝日系、水曜午後9時)「最終回スペシャル『冠城亘最後の事件―特命係との別離』」のラストシーン、杉下右京(水谷豊さん)が特命係を去ろうとする“相棒”の冠城亘(反町隆史さん)を歴代相棒の中で唯一引き留めようとした、類のない特命係の“別れ”が描かれた。同回の脚本を担当した「相棒」シリーズの生みの親・輿水泰弘さんに、ラストシーンに込めた思いを聞いた。

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 「相棒」は、警視庁の窓際部署「特命係」の杉下右京が天才的頭脳で推理し、“相棒”と共に数々の難事件を解決していく姿を描く刑事ドラマ。2000年にスタートし、これまで亀山薫(寺脇康文さん)、神戸尊(及川光博さん)、甲斐享(成宮寛貴さん)、亘と4人の“相棒”が誕生した。亘は「season14」の初回で初登場し、「season20」で7年目の登場となった。

 「最終回スペシャル『冠城亘最後の事件―特命係との別離』」では、亘が、かつての上司である法務省法務事務次官・日下部彌彦(くさかべ・やひこ、榎木孝明さん)からのスカウトもあり、公安調査庁への“異動”を決意。特命係を自ら去る……という形で、歴代相棒の中では最多となる登場回数138回でシリーズを“卒業”した。

 2000年放送の「pre season」から携わり、亘の初登場回となった「season14」の初回、歴代相棒の卒業回も手掛けてきた輿水さん。亘について「制作者としては、やっぱり今までの相棒とは違った別れ方をさせたかった」という。

 「ただ、ラストシーンはどういうふうに表現すれば良いかすごく悩みました。どんな場所でどんなセリフにしたら、亘らしくカッコ良くなるのか……考えるのは大変でした」

  悩み抜いて生まれた右京と亘の別れのシーン。亘は引き留めようとする右京の思いも寄らない言葉に驚きつつ、沈黙した後に感謝を口にする……言葉数の少ない2人のやり取りとなった。

 「“右京が引き留める”って、亘にとって最高のはなむけの言葉。思いついた時に、“それだけで大丈夫だな”と。そして、余計なセリフは書くまいとだけ気を付けました。言葉で言えば言うほど、なにか安っぽくなる感じがしたので、なるべく端的に気持ちを表せないかなと思い、あのやり取りになりました」

 「相棒」を巣立っていった反町さんに「今どんな言葉を贈りたいですか?」と尋ねた。

 「まさかこんなに長く続けていただけるとは夢にも思っていなかったので、まずは本当にお疲れ様でした」と感謝する。「あと、実は反町さんは僕の中学の後輩なんですよ(笑い)。通っていた時期は違いますが、反町さんが出てきたときは『ついに我が母校からスターが生まれたか!』とうれしかったものです。今後も、ますますのご活躍を期待しております」とエールを送った。 

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