女優の上白石萌音さん、深津絵里さん、川栄李奈さんが主演するNHK連続テレビ小説（朝ドラ）「カムカムエヴリバディ」（総合、月～土曜午前8時ほか）の第21週「1994-2001」（3月21～25日放送）では、ひなた（川栄さん）が勤める京都の「条映太秦映画村」にハリウッドの映画製作チームが視察にやってきた。今後、主な舞台として注目される映画村って、いったいどんな場所？　京都・太秦にある「東映太秦映画村」（京都市右京区）を紹介する。

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　ドラマのオフィシャルブック「連続テレビ小説 カムカムエヴリバディ Part2」（NHK出版）によると、1926年に時代劇スター・阪東妻三郎が京都・太秦に撮影所を開設。その後、太秦に映画会社の撮影所が集まり、多くの映像作品が撮影されたという。現在も東映、松竹が撮影所を構えている。

　そこに1975年、時代劇の世界を体験できるテーマパーク「東映太秦映画村」がオープンした。映画村は敷地総面積5万3000平方メートルと広大で、「東映京都撮影所」に隣接しており、江戸や明治の街並みを再現したオープンセットでは、実際に映画やテレビの撮影が行われている。運が良ければ、撮影を見学することもできる。

　また、劇中ではひなたが考案？していた「史上最恐のお化け屋敷」や、「天空クライミング忍登-SHINOBORI-」「立体迷路　忍者の砦（とりで）」「からくり忍者屋敷」「忍者修行道場　刀でGO！！」「本丸御殿・レーザーミッション脱出の城」「太秦トリックアートの館」「時代劇扮装の館」などの時代劇を取り入れたアトラクションも楽しめる。

　時代劇だけではなく、子供向け施設も充実。パーク内の複合施設「パディオス」には、これまでに東映が制作した歴代仮面ライダーの世界を体験できる「仮面ライダー研究所」のほか、「スーパー戦隊ヒストリー」「プリキュアヒストリー」の展示も。週末にはスーパー戦隊、仮面ライダーなどのキャラクターイベントも開かれている。

　アニメ「エヴァンゲリオン」シリーズのアトラクション「エヴァンゲリオン京都基地」も人気だ。「乗れるエヴァ」がテーマで、全長約15メートルの上半身のエヴァンゲリオン初号機が登場。初号機の手のひらや、初号機に挿入されるエントリープラグに乗ることができる。

　ドラマ内で、ひなたが出場した「ミス条映コンテスト」のモデルといえる「ミス映画村コンテスト」も、かつては開催されていた。1983年開催の「第1回ミス映画村」には、「必殺」シリーズや「暴れん坊将軍」シリーズなど、数々の時代劇ドラマに出演した斉藤絵里さんが選ばれたほか、これまでに加納みゆきさん、高橋靖子さん、柾木良子さんらを選出してきた。

　現在は、「カムカムエヴリバディ」の小道具などが展示されている「連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』展～ひなたの映画村にようこそ！～」（3月27日まで）と、撮影セット巡りを楽しめる「カムカムエヴリバディの舞台 映画村めぐり」（7月10日まで）が開催中。

　「映画村めぐり」では、「安子編」で登場した和菓子屋「たちばな」など岡山の街並みのセットを巡ることができるほか、ドラマで和菓子指導をする中西信治さんが監修した回転焼きも販売されている。松重豊さん演じる伴虚無蔵のような時代劇の斬られ役の体験イベント（4月3、10日開催）、普段は入ることのできないバックヤードツアー（4月17、24日開催）も行われる。もしかしたらモモケン（桃山剣之介）に会えるかもしれない。

　入場料は大人2400円、中高生1400円、子供（3歳以上）1200円。アトラクションパス付き入場券は大人3900円、中高生2900円、子供2700円。詳細はホームページで確認でき、ウェブ上でチケット購入も可能だ。

　ドラマは4月8日の最終回に向けて、怒濤（どとう）の展開が続いている。安子、るい、ひなたの3人に思いをはせ、映画村に足を運んでみては？