赤楚衛二:「石子と羽男」大庭役で感じた“そのままでいいよ”の難しさ

ドラマ「石子と羽男-そんなコトで訴えます?-」で大庭蒼生を演じている赤楚衛二さん(C)TBS
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ドラマ「石子と羽男-そんなコトで訴えます?-」で大庭蒼生を演じている赤楚衛二さん(C)TBS


 女優の有村架純さんと俳優の中村倫也さんダブル主演の連続ドラマ「石子と羽男-そんなコトで訴えます?-」(TBS系、金曜午後10時)で、潮法律事務所のアルバイトとして働く大庭蒼生を演じている赤楚衛二さん。赤楚さんの素に近い部分もあるという大庭を演じる上での難しさ、中村さんや有村さんと現場で交わす何気ないやり取りなど、現場の空気感について話を聞いた。

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 ドラマは、東大卒ながら司法試験に4回落ちた法律事務員・石田硝子(通称・石子、有村さん)と、一発合格した高卒の弁護士・羽根岡佳男(通称・羽男、中村さん)がコンビを組むリーガルエンターテインメント。

 赤楚さんが演じている大庭は、第1話で、カフェで携帯を充電していたら訴えられ、潮法律事務所に相談に来る。それを機に、勤務する中古車販売店でのパワハラや不当な異動を命じられたことが明らかになる。石子と羽男によって問題は解決したが会社を退職し、再就職先が見つかるまで、潮法律事務所で働くことになった。

 有村さんとは初共演、中村さんとは2度目の共演で「刺激になります。会話のテンポ感だったり、台本からプラスアルファで広がっていくのがすごいなと思います。おいでやす小田さん、さだまさしさんも自分の中から出てきたような言葉でリアリティーがにじみ出ています」と、毎日勉強になる現場だという。

 撮影はオンとオフがはっきりしているといい、「話すときはみんなふざけて笑っていますね。主に中村さんがボケてくれます(笑い)。大庭のモノマネをしてくれたりして、僕自身も『大庭ってこんなキャラだっけ?』と思うくらいキャラを変えて演じてくれています。有村さんとは健康の話や本だったりマンガ、映画の話が多いです。中村さんとはスポーツの話もしています」と楽しく撮影に臨めている。

 演じている大庭との共通点については「弟がいるとか、剣道をやっているとか、もともと大庭は車のディーラーでしたが、僕も車が好きで。あとは大庭の部屋も雑貨が多く、好きなものにあふれているのが似ているなと思います」と話す。

 一方で「自分に近すぎても演じるのが難しいんだなと思います」と言う。「自分のことは分からない部分もあるので、『そのまんまだね』と言われると、『僕ってこんな感じなんだ』と不思議な感覚になりますね」と、挑戦にもなっているようだ。

 ◇“羽男”中村倫也は「恩人」 切ない表情は「大庭の力不足を表現」

 第5話で、大庭は「就職決まったら石子先輩に告白します」と石子に伝え、石子は「告白の告白ですか?」と戸惑う場面があった。そして、内定をもらった大庭は仕事終わりに石子を呼び出し「宣言通り告白します。俺と付き合ってください」と告白した。

 第6話で石子から返事をもらい、付き合うことになった2人。石子への気持ちが恋になった瞬間について聞くと「これが難しくて……。ここだというのがなく、一つ一つの積み重ねだったと思います。ただ、第4話で大庭が面接に『行ってきます』と言った後に、石子さんが『行ってらっしゃい』というシーンは、大庭としても『いいな』と思っていたのが確信になったのかもしれません」と振り返る。

 付き合った後での石子と大庭の距離感については「有村さんとはお話しして、今の関係性の延長線上が魅力だと思うので、今のままでいようとなりました。プライベートな瞬間は2人がガチガチになったりして、そんなほほ笑ましさが見せられたらいいなと思います」と語る。

 第4話では、落ち込んでいる羽男を石子が飲みに誘い、大庭は横目で2人の様子を見守るだけだったシーンで、赤楚さんが見せた切ない表情の演技がSNSでも話題となった。

 羽男への意識については「恋のライバルとは思っていなくて、助けてもらった恩人です。(羽男は)変わっているところはありますが、尊敬する先生という認識は変わらないです」と説明する。続けて「第4話のシーンは、嫉妬とかはなく、仲間に入れない。2人は仕事ができるのに、大庭はそこに入れないコンプレックスだったり、力不足を表現できたらという思いでした」と話す。

 以前、「イノセンス 冤罪弁護士」(日本テレビ系)でパラリーガル(法律事務員)を演じたこともある赤楚さん。殺人事件などが題材になったこともあり「法律は究極の武器」という感覚だったというが、本作を経て「何か物事が起きたとき円滑に進めるために、近いところにあるべきなんだとも思うようになりました」と語る。

 今後の見どころについては「これからは家族とのやり取りも出てきます。事務所内の何気ない会話だったり、ツッコミを入れられるのも好きなので、そういう場面を見ていただけたらと思います」と呼びかけた。

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