テレビ試写室:「ブラッシュアップライフ」 安藤サクラ&夏帆&木南晴夏の会話劇が楽しい “第2の人生”にも期待

「ブラッシュアップライフ」第1話の場面カット=日本テレビ提供
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「ブラッシュアップライフ」第1話の場面カット=日本テレビ提供

 ドラマからドキュメンタリー、バラエティー、アニメまで、さまざまなジャンルのテレビ番組を放送前に確認した記者がレビューをつづる「テレビ試写室」。今回は、1月8日にスタートする安藤サクラさん主演の連続ドラマ「ブラッシュアップライフ」(日本テレビ系、午後10時半)を紹介する。

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 33歳独身の近藤麻美(安藤さん)は、実家暮らしで地元の市役所で働き、平凡ながらも気ままな日常を送っていた。ところが、幼なじみの門倉夏希(夏帆さん)、米川美穂(木南晴夏さん)と遊んだ帰りに、トラックにはねられあっけなく死んでしまう。

 気がつくと死後の世界にいた麻美は、死後の世界の案内人という男(バカリズムさん)から自分の来世が人間ではないことを知らされる。もう一度、近藤麻美として同じ人生をやり直すことで徳を積み、人間に生まれ変わることを目指すのだが……。

 お笑い芸人のバカリズムさんが脚本を担当し、平凡な主人公がタイムリープして、少し不思議な日常を送るという“タイムリープヒューマンコメディー”。「素敵な選TAXI」に「架空OL日記」などと同様、バカリズムさんの持ち味ともいえる“日常の中の非日常”、“非日常の中の日常”を描く作品だ。

 そこにまた、バカリズムさんならではのさまざまな“あるある”が盛り込まれているのがたまらない。カラオケボックスで差し入れされたポテトの処遇に困ったり、誕生日を大げさに祝われたくはないけれど、サプライズがないか、つい気になってしまったりと、思わず共感してしまう小ネタが随所に仕込まれている。

 松坂桃李さん、黒木華さん、染谷将太さん、三浦透子さんなどキャスト陣も豪華だが、やはり安藤さん、夏帆さん、木南さんの“仲良し3人組”の会話劇は秀逸。前述のバカリズムさん謹製の小ネタも相まって、いつまでも見ていられるクオリティーだ。

 そして、生まれ変わった後の第2の人生では、保育園時代の麻美の奮闘もポイント。大人には大したことのないミッションだが、子供にとっては大冒険というシチュエーションで、ドラマ「拾われた男」や映画「さかなのこ」にも出演していた子役の永尾柚乃ちゃんが「頭脳は大人だが、変に大人びていない」という難しい役どころを好演している。

 今後、物語の舞台は麻美が成長するにつれ、小学校、中学校と変化していくが、その年代ごとの“あるある”や、端から見ればたいしたことないが、自分にとっては一大事という出来事が待ち受けているはず。そんな“バカリズムワールド”を1クール堪能したい。

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