るろうに剣心：志々雄真実の無限刃を刀匠が再現　“刀都”岐阜県関市で「るろうに剣心と日本刀の世界展」

　世界三大刃物産地の一つとして知られる岐阜県関市と和月伸宏さんの人気マンガ「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」がコラボした展示会「剣心VS志々雄 るろうに剣心と日本刀の世界展」が、2月18日～3月30日に同市の関鍛冶伝承館で開催される。同展で主人公・緋村剣心の宿敵・志々雄真実（ししお・まこと）の持つ日本刀を刀匠が再現した「無限刃（むげんじん）」が初展示されることが分かった。同市の二十五代・二十六代藤原兼房刀匠親子が真剣の日本刀として公式に無限刃を再現した。

ウナギノボリ

解説：新たな“最高峰”を目指したガンプラ　45周年のこだわりとは

　無限刃は、作中で架空の刀匠・新井赤空作の“最終型殺人奇剣”の日本刀として登場した。「刀は連続して人を斬り続ければ刃こぼれにより切れ味が鈍くなるため、殺傷力をぎりぎり保つ限界まであらかじめ刃の一部をこぼしてしまうことで、常に一定の感覚で連続使用できるように作られた」という設定で、刃の部分には細かな鋸（ノコ）刃がある。刃に染みこんだ脂を摩擦熱で発火させ、炎を発生させるという特徴がある。展示される無限刃は、細かな鋸刃も再現されており、発火こそしないものの原作の世界観を表現したという。

　同展では、剣心の愛刀を刀匠が再現した「逆刃刀・真打」のほか、和月さんが剣心と志々雄の戦いを描いた直筆原画「剣闘図」も展示される。同作にも登場する実在の人物、新撰組・斎藤一が使用していた刀の一つ「関の孫六」こと孫六兼元作の日本刀も展示される。

　「るろうに剣心」は、1994～99年に「週刊少年ジャンプ」（集英社）で連載された人気マンガ。幕末に人斬り抜刀斎として恐れられた緋村剣心が明治維新後、不殺を誓った流浪人（るろうに）として、新たな時代の生き方を模索していく姿を描いた。新章の「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚・北海道編-」が、2017年から月刊マンガ誌「ジャンプSQ．（スクエア）」（同）で連載中。

　1996年に初めてテレビアニメ化され、1997年に劇場版が公開された。1999年以降、3作のOVA（オリジナル・ビデオ・アニメ）が制作された。俳優の佐藤健さんが主演で実写映画化されたことも話題になった。新作テレビアニメがフジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」で2023年に放送される。